第3回火山噴火予知研究協議会議事概要

日 時 平成13年1月19日(火)午後1時〜4時50分

場 所 地震研究所第2会議室

出席者

オブザーバー         

議 事

1. 前回(12.10.10)議事概要(案)について諮られ、原案どおり承認された。

2. 石原議長から、平成14年度集中総合観測、構造観測対象火山について諮られ、前回提案された北海道駒ヶ岳と磐梯山について、各大学の検討結果について確認が行われた。また、岡田委員からは、北海道駒ヶ岳では発破点の選定等、検討すべき問題はあるが、実施可能であることがコメントされた。

 浜口委員からは、全国の火山活動の状況から判断して、富士山で集中観測をやるなど何らかの対策を始めるべきではないかとの指摘があった。これに対して渡辺委員から富士山の観測の現状について報告があった。種々検討の結果、平成14年度構造探査対象火山を北海道駒ヶ岳、集中総合観測対象火山を富士山とすることにした。

 また、富士山については平成15年度以降に構造探査も実施することを視野に入れて、渡辺、鍵山、中田委員が集中総合観測の大枠や実施計画の原案、及び構造探査実施にむけての検討作業手順等などを整理し、次回の火山噴火予知研究委員会に提案し、議論することとなった。

3. 石原議長から、 緊急時の観測体制のあり方について諮られ、観測を円滑にやるための覚書案について議長から提案、説明があった後、種々意見の交換を行い、文言等の修正の上了承した。また、この覚書は火山噴火予知連絡会及び火山学会等にも通知することとした。

4. 石原議長から、大学における火山噴火予知研究体制のあり方について諮られ、現状及び省庁再編・大学独立行政法人化に伴って生じる問題点などについてまとめた議長案に沿って議論を行い、協議会としての認識を深めた。

 また、平林委員から提示された将来の体制案(火山研究機構、火山科学研究所等の設置)について紹介、説明があった後、意見の交換が行われた。現状では将来の火山噴火予知研究経費の各研究施設への流れ方がまだ不透明である等、さまざまな問題点があるが、今後、平林委員が中心となり、文部科学省の担当者と緊密に連絡をとりながら平成13年夏頃までに具体的構想ができるよう、検討することした。また、次回の協議会で大枠を提示し、議論することとした。

 火山活動評価体制を今後どうするのかについては、気象庁の観測情報地域センターとの密接な連携を取る必要性が指摘された。これに関連して議長から、大学の火山観測データの取り扱いに関する覚書案について提案があり、種々意見の交換が行われた。その中で、提供するデータの使用目的を監視に限定すべきである、提供するデータや資料の性格を検討する必要がある、火山活動観測点の維持管理のための経費等の検討、火山観測点の設置・維持は一般の地震観測と違ってリスクの高いという現実をどう考えるか、等の意見が出された。今後メール等で議論を行い、大学の基本的スタンスを確認しながら、覚書の細部を詰めることとした。

5. 岡田委員から、有珠山の最近の活動について観測状況等の説明があった。依然として噴火活動が小さいながらも継続している。また、助手(流動ポスト)の採用予定についての説明があった。

6.次回協議会は、5、6月頃を目途に開催することとした。

以  上


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