第5回(平成13年第2回)火山噴火予知研究協議会議事メモ

 

第5回(平成13年度第2回)火山噴火予知研究協議会議事概要

 

日 時 平成13年11月14日(火)13:00-17:00

場 所 東京大学地震研究所第2会議室

出席者

北海道大学大学院理学研究科 地震火山研究観測センター       岡田 弘 教授

東北大学大学院理学研究科  地震・噴火予知研究観測センター    浜口博之 教授

東京大学大学院理学系研究科 地殻化学実験施設           野津憲治 教授

東京工業大学 火山流体研究センター(草津白根火山観測所)       平林順一 教授

名古屋大学大学院理学研究科 地震火山観測研究センター       藤井直之 教授

京都大学大学院理学研究科 地球熱学研究施設            田中良和 教授

九州大学大学院理学研究院 地震火山観測研究センター        清水 洋 教授

京都大学防災研究所 火山活動研究センター             石原和弘 教授

北海道大学大学院理学研究科 地球惑星科学専攻           宇井忠英 教授

弘前大学理工学部 地震火山研究所                  田中和夫 教授

鹿児島大学理学部 南西島弧地震火山観測所             角田寿喜 教授

東京大学地震研究所                        渡辺秀文 教授

東京大学地震研究所                        中田節也 教授

東京大学地震研究所                        鍵山恒臣 助教授

東京大学地震研究所                        井田喜明 教授

東京大学地震研究所                        藤井敏嗣 教授

(オブザーバー)

気象庁 地震火山部管理課                     小宮  学 課長

気象庁 地震火山部企画課                     横田  崇 防災企画調整官

気象庁 地震火山部火山課                     山里  平 課長補佐       

東京大学地震研究所                        山下輝夫 所長・教授

文部科学省研究開発局 地震調査研究課               吉田秀保 地震火山専門官 

文部科学省研究開発局 地震調査研究課               早川知宏  振興係長

東京大学地震研究所                        高橋忠世  事務長

東京大学地震研究所                        安岡邦信 事務長補佐

 

○ オブザーバー等について

 議事に先立ち、石原議長から気象庁関係スタッフの紹介があり、それぞれの自己紹介が行われた。気象庁のスタッフは議事3まで参加するものである旨付言された。

 

議     事

1. 火山噴火予知計画のレビューについて

 石原議長からこれまでの動きについての概略説明の後、詳細について藤井(敏)委員から、7月に第1回起草委員会が開催され、今年中を目処にレビューの実施案を作成し、来年に入って外部評価委員会で意見を伺う。これに関連して、火山噴火予知研究シンポジウムを1月10日、11日に開催する旨の説明があった。また、文部科学省吉田専門員から、外部評価実施後、その評価結果を受けて最終案を来年7月頃を目途にまとめる旨の付言があった。

 

2. 富士山の研究計画について

 鍵山委員から、本年度からスタートした科学技術振興調整費先導的研究「富士火山の活動の総合的研究と情報の高度化」の概要について説明があった。また、中田委員からは本年度の計画の内、掘削の進捗状況について説明があった。さらに、渡辺委員からはVSATの立ち上げに係る運用スケジュールおよび他機関の関わりに関して説明があった。吉田専門官からこの計画の予算的な背景および参画機関の役割についての補足説明があった。

 

3. 気象庁センター化構想と大学との関係について

 火山監視情報センター構想について、資料に基づき気象庁小宮管理課長、山里火山課長補佐、横田防災企画調整官から次のような説明があった。平成14年度3月から、札幌、仙台、東京、福岡の4センターが発足し、それぞれ13名の職員が配置される。地震・傾斜・GPS・監視カメラ,および,空振の基本セットを備え、24時間体制で火山監視およびデータ解析を行う。

これに伴って、大学とのデータの共有化・交換を進めること、人的交流を図りたい旨要望が出され、その後、意見交換を行った。(気象庁オブザーバーはこの後退席)

 

4.平成15年度集中総合観測対象火山について

 対象火山候補を桜島、草津白根、焼岳の3火山の内から選ぶこととし、関係者で話し合って1月末頃までに決定することにした。その他、長期的に噴火の可能性のある火山の総合観測については、地震研究所や防災研究所の共同利用研究の経費を利用するなどの対策が提案された。

 

5.火山噴火予知計画にかかわる平成15年度概算要求について

 吉田専門官から平成14、15年度予算の動きについて説明があり、平成15年度予算については今のところ未確定部分が多いことが報告された。

 

6.大学の法人化に伴う火山噴火予知研究体制について

 地震予知・火山噴火予知研究両協議会が作成した要望書に関して、各機関の対応状況について報告があった。また、文部科学省学術研究機関課についても、地震予知協議会や地震調査研究課と調整して説明に出向くこととが提案され了承された。

 山下所長から大学の法人化に関する現状について、地震研究所長名で出した中間報告のパブリックコメントの解説を交えて説明があった。

 その後、平林・藤井(敏)委員が検討した火山噴火予知研究の将来体制に関する案が紹介され、それについて意見交換を行った。大学内での統合や他大学教官の併任などによって、火山噴火予知研究グループが全国体制を理想として実際に行動開始しており、地震研究所がそのコアとなる形であることが外部からも見えるようにすることが、現状では重要であるとの認識で一致した。今後、これをより具体的にするため東京大学の関係者で具体案を練ることにした。

 

7.その他

 石原議長から気象庁とのデータ流通に関して再アンケートを行うことが提案され、了承された。

 前回議事概要について了承された。

 

 次回は1、2月頃に開催する予定。


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