2.観測方法とデータ
1993年合同観測では、日光周辺のさしわたし80km程度の領域に約40観測点を設けた「広域テレメータ」観測と、足尾町付近の7km程度の狭い地域に約200点の地震計を展開した「超多点アレイ」観測を行った。
超多点アレイ観測では、超低消費電力型デジタルレコーダを、無線による遠隔制御システムによって一斉起動させる方式を用いた。約1月間の観測期間中に109個の地震が記録された。これらの記録は、CD-ROMに書き込み、主な観測参加機関に配布された。
3.超多点アレイの記録
超多点アレイで記録されたほとんど全ての浅い地震には、S波の反射波が観測された。地震計の間隔が狭いために、反射波を波形記録上で容易に確認できる。
4.反射面分布
超多点アレイで記録された色々な地震を用いて、反射点分布図を作った。反射点は、深さ15km程度の北西上がりの面上に分布する。反射面は下に凸であり、一番急傾斜のところでは、45度にもなっている。