研究集会「Lバンド干渉SARの重要性」 第1日目(10月29日)のまとめ
Review of the first day (October 29) of the 2001 ERI Workshop on
' Significance of L-band Interferometric SAR '

大村 誠(高知女子大学)
Makoto OMURA
Kochi Women's University, Kochi 780-8515, Japan

omura@cc.kochi-wu.ac.jp


Abstract: Presentations on the first day (October 29) of the 2001 ERI Workshop on ' Significance of L-band Interferometric SAR ' concerned on (A)Recent topics, (B)InSAR Technology and (C)InSAR Applications.

 研究集会「Lバンド干渉SARの重要性」に第2日目目から参加される皆様のために,第1日目の概要を簡単にまとめてご紹介しました。詳しくは,本論文集に掲載されている論文をご覧ください。

A.最近の話題
 2001年夏の海外での干渉SARに関わる話題が紹介されました。オーストラリアでのInSAR研究の例やシドニーで開催されたIGARSS2001,イタリアのエトナ火山噴火観測の状況などが紹介されました。

B.InSAR技術
 InSARの応用をすすめる上での課題である,地表目標の影響,観測の再現性,大気影響とその補正,干渉SAR用の位相強調フィルタについての発表がありました。つぎに,Lバンド干渉SARの実績と将来について,飛田幹男氏(国土地理院)による企画講演「我が国におけるLバンドSAR干渉処理の歩みと今後の課題」,金色一賢氏(東京大院)他による「フォーメーションフライト衛星群による干渉合成開口レーダー(INSAR)ミッションの設計について」が行われました。これらの発表・講演を受けて,研究機関・大学・企業のパネリスト7人と司会によるパネルディスカッション「今後のLバンド干渉SAR」が行われ,議論が深められました。

C.InSARの応用
 InSARの応用例を通じて,Lバンド干渉SARの有効性・重要性も指摘されました。第1日目は,コヒーレンスなども応用しての土地被覆変化の抽出と, RADARSAT (Cバンド)データの干渉処理によるインド西部地震(2001年1月26日)の地殻変動観測と被害域抽出の試みについて発表がありました。このセッションは,このあと,第2日目にも継続して行われます。