図2 ネットワークMT3次元インヴァージョンによって明らかになった,濃尾地震断層に沿う比抵抗断面(左側が北西側).濃尾地震発震域(赤星印)直下,フィリピン海スラブ上面に低比抵抗域が認められ,ほぼ同じ場所に存在する低速度域と共に流体の存在を示唆する.さらに,フィリピン海スラブの下にも低比抵抗域が認められ,太平洋プレートからの脱水をみているものと解釈しているが,同地域の火山岩に太平洋プレート起源の水が多く含まれるとする地球化学的調査結果(Nakamura et al., 2008)と調和的であった.