6.3.1 大学院および学部における教育

育成室は,地震研究所教員の行なう本学の教育プログラムの調整機能を果たしている.地震研究所の教員は,本学理学系研究科地球惑星科学専攻,工学系研究科社会基盤学専攻および建築学専攻,新領域創成科学研究科複雑理工学専攻,情報理工学系研究科数理情報学専攻,学際情報学府総合分析情報学コースからの大学院生・研究生を受入れる一方,それぞれの専攻等の担当教員として多くの講義や研究指導など大学院教育を受け持っている(表1).また,これらの大学院研究生に相当するものとして,地震研究所独自に研究生を受け入れており,各研究科の大学院生・研究生と同様の教育・研究を行っている.そのほか,JSPS特別研究員・外国人特別研究員,受託研究生を受け入れている.表2に,理学系研究科地球惑星科学専攻の地球惑星システムグループと固体地球科学グループの担当教員のうち,地震研究所の教員が占める人数と割合を示す.大学院の講義については,理学系研究科地球惑星科学専攻の固体地球科学分野の約6割の講義を地震研究所教員が担当しており,固体地球科学分野において国内に類を見ない充実した大学院教育を提供している.また,理学部地球惑星物理学科の固体地球物理系基礎的科目の半数程度も地震研究所の教員が担当している(表3). 教養学部前期課程の1 ,2 年生に対して開講される「全学自由研究ゼミナール」「全学体験ゼミナール」は,高校卒業程度の知識を有した学生に対して,地震学や火山学に対する興味をおこさせ,その内容を理解させる絶好の機会であり,これらの分野に関する基礎的な教育の一環として捉えて毎年実施している.さらに,総合科目において「惑星地球科学」の講義を,PEAK(教養学部英語コース)において「Earth Science」の講義を実施している(表4).