7.1 広報アウトリーチ活動の経緯と方針

大学の附置研究所であり,防災・減災に関連する研究が目的のひとつとなってい る地震研究所にとって,研究成果の社会への還元は重要な使命の一つである.

地震研究所では,従来,広報誌の発行,公開講義・一般公開の実施など,所とし ての広報・アウトリーチ活動を行ってきたが1999 年の外部評価 (委員長:金森博 雄カリフォルニア工科大学教授) を契機に,2003 年,外部から招聘した助教授を 中心に教授会メンバー数名からなるアウトリーチ推進室を設置し,組織的に広報・ アウトリーチ活動に取り組むこととなった.また,2008年度からは,災害情報論 や科学コミュニケーション,リスク心理学や学校安全教育などにも広報・アウト リーチ活動の幅を広げてきた.それを受けて2010 年度には所の改組に伴い広報ア ウトリーチ室と改名した.一方,組織として責任ある広報活動を進めるために, 2012年度から2013年度初めにかけて広報アウトリーチ室のあり方に対する検討を 進め,2013年度以降は広報実務体制の強化を図り,責任体制・指揮系統を確立し て緊急時にも即応できる運営体制の整備をすすめつつある.