地震調査研究推進本部による北上低地西縁断層帯の評価の概要

長大な活断層帯で全長約62km。
北から、南昌山(なんしょうざん)断層群、上平(うわんだいら)断層群、横森山断層、 法量野ー浦沢断層、天狗森断層、出店(でたな)断層などからなる。
北上低地の花巻市や水沢市の西をほぼ南北にとおる、西傾斜の逆断層。
北湯口地点(花巻の北西)のトレンチ調査結果から約4500年前が最新活動とされるが、 信頼度は余り高くない。断層帯全体が一度に活動すると仮定してM7.6、平均発生間隔1万6千年-2万6千年、30年発生確率ほぼ0%と評価された。
詳細は報告書を参照。
http://www.jishin.go.jp/main/chousa/01jun_kitakami/index.htm

追加資料
このような長大活断層帯では、全体が一度に活動活動するとは限らないことから、 新しい評価手法が提案されており、6月9日の地震調査委員会で、新手法による調査のとりまとめが報告されたところであった。
(今後の活断層評価に向けた調査への提案 :平成20年6月9日 地震調査委員会長期評価部会活断層評価手法等検討分科会 より)

長大な活断層は、必ずしも全体が同時に活動せず、いくつかの区間に分かれて別々に活動する場合もあるが、これまでの評価における区間の認定は、活 動履歴に基づかざるを得なかった。しかし、変動地形学視点による地形判読の高度化によって、活断層の詳細な位置形状の把握が可能となった結果、これに基づ く区間の認定も可能な現状となっている。個別の区間が活動する場合、従来想定されているより地震の規模は小さくなるものの、発生確率は高くなる。このた め、長大な活断層の活動区間を正確に把握することに対する防災上の重要度は高い。