三宅島雄山陥没口の時間変化(2)


 7月22日にレーザーを用いて測定された画像(レーザープロファイラー)をもとに 作成した地図(黒色線)と、7月9日に撮影された航空写真から作成した地図(茶色線 )とを重ね合せた(いずれも朝日航洋(株)の作成)。7月9日には直径約800mで深さ 180mであった陥没口が、7月22日には直径約1200mで深さ約450mにまで成長した。7月 22日の陥没底標高は275m程度。

 「三宅島雄山陥没口の時間変化(1)」で示したように、陥没口の深度は7月中旬 からほぼ頭打ちになり、陥没口の径が広がってきている。これは地下で成長する空洞 を埋めるように、崩落物が陥没底を充填することによっていると考えられる。この結 果、火口壁が外へ外へと拡大している。今後、火口壁の崩壊は進むと予想されるが、 崩落壁の傾斜には限界があるので、火口底の沈下が急速に進行しない限り、陥没口が 極端に巨大化する可能性は少ない。