11月8日(水)
○三宅島ガス観測.中田,平林(東工大),野上(東工大),小宮(気象庁)

(7日夕方.現地災対において災対,東京消防庁と気象庁・大学の間で取り決め.SO
2が2〜10ppmでは防毒ガスマスク着用.10〜100ppmまでは酸素呼吸器をつけること.た
だし,装着する際には2ppm以下場所まで撤退すること.10ppm以上の場所では上限20分
までで,グループの一人でもガス残量圧が使用開始時圧の2分の1になれば2ppm以下の
場所まで要撤退.一時上限を50ppmという案も出された.空気呼吸器があれば100%に
なっても良いとの理屈だが...打ち合わせの後,空気呼吸器の装着の講習を受ける
.)

快晴!西風やや強い.
午前7時 現地災対に集合.
午前7時半 三浦漁港に集合後,点呼と救命胴衣,防毒ガスマスクの装着講習.
午前8時 信栄丸と美和丸で出港.(海底調査の際にお世話になった,船主の菊地さん
兄弟(ペンションおしどり)に再会できた.家族は秋川,国立,下田とばらばらに生
活.).漁船上では西風が強いがほとんどぬれない.
午前9時半 阿古漁港に到着.気象庁ランドクルーザー,東京消防庁,東電の車を使用
.気象庁車に観測班と警視庁(山下さん)の4名.消防庁車に消防庁の黒沢さんと小宮
さん.東電車に消防庁斉藤さん.
阿古から神着を経て,三池,坪田の周回道路沿いで測定を行う.三七山公園辺りから
におい始める.三宅役場前から坪田間は2往復して測定.
噴煙高度は500m以下で西風.噴煙は低く三池から坪田方向にたれこめている.青白い
ガスが空港方向の斜面を降りているので高い値を期待したが,あまり高い値は得られ
なかった.観測計器によって示すSO2の値が異なる.リケンの計器では最高6.5ppmを記
録(ただし,検知管とIS社製ではそのおよそ5分の1から3分の1).谷部やくぼ地で
多い傾向がある.H2Sは最高1ppm程度.CO2は全島を通じて300〜400ppm前後.SO2が2
ppm以上ではガスマスクを装着した.役場前で昼食時,集まってきた猫達にキャットフ
ードを与える.烏もいっぱいやってくる.
 午後1時過ぎに赤暁焼で測定終了.ついでに8月29日の堆積物を調べサンプリングす
る.
午後2時過ぎ 阿古漁港到着.荷物を下ろして,阿古集落の谷部にアルカリ溶液を設置
しに行く(東工大,地震研分).民家の軒先を借りて設置.明日までガス吸引.午後
2時半過ぎ港に戻る.
午後3時前 全員集合後,阿古漁港出発.風はやや北西に変わりつつある.
午後4時15分頃 三浦漁港到着.帰りのほうがややゆれてしぶきがかかり顔が塩っぽ
くなるが,船酔いはさほどでもない.
 明日の作業(ガス調査)は消防庁の同行がないため,10ppm以下でのガス調査となる
.現地災対の消防隊員が同行するが,空気呼吸器の取り扱いに不慣れのため.行動に
当たっては警視庁の同行隊員の指示に従うことを約束させられる.このため,空気呼
吸器は持っていかないことになった.

○及川・大湊は新澪池GPSテレメーター化,老人ホームGPSデータ回収.広帯域地震計
を火葬場から阿古小学校に移設を行った.(なお,昨日は大湊・植田(気象庁)でレ
ストハウス作業を完了)