11月10日(金)曇り、一時、小雨。風は弱い。

午前6時50分 現地災対本部集合
 昨日の午後、一旦は中止と決まっていた気象庁のカイトプレーンでガス採取が決行 された。サンプルバック(300 ccと3リットル)が観測員と共に神津島に到着したの で、朝のミーティングまでに平林、野上が検知管でSO2, HCl, H2Sを測定したが、い ずれも検出限界以下であった(作業については、前夜のうちに地質調査所に了解済 み)。

午前7時15分 気象情報、海上自衛隊・水路部の海上情報から判断し、P3Cが飛来して も三宅島上空の雲が厚く、監視は不可能であるとの判断。また、波の状況が良くな い。などの理由で本日のオペレーションも中止と決定された(P3Cは一旦飛び立つと 8時間は飛行しないと燃料が重くて着陸できないらしい)。その後、現地災対本部事 務局の石井さんと島内作業の仕方、現地本部帰島時期や場所、今後の噴火活動の見通 しなどについて情報を交換。
 ガス班は作業を翌日に延期しても、土曜登録の作業がすでに一杯で耐熱車両による レストハウス作業は不可能なので、平林、野上、中田のガス班は午前10時発の飛行機 で離島を決める。
 阿古に設置したガス採取溶液は気象庁に明日以降採取してもらうことにした(昨日 の内に小宮氏に設置場所と採取方法を伝授し、交換溶液とモーターを渡した)。
 気象庁A点の記録では、約20分周期の微動の強弱が依然と続いている(振幅の増減 がサインカーブのように規則的に起こっている)。
 神津島空港で飛行機待ちあい中に東京消防庁のヘリで火口観測に来た津久井氏と合 う。東京ヘリポートを出たものの、雲のため観測は中止になり、消防庁の要員交代の ため神津島に着陸したもの。

及川・大湊班はさらに滞在を延ばし翌日の観測に登録。

中田