三宅島作業報告 GPS・地震班


2月6日(火)


晴れ。昼から雨の予報。移動は東京消防庁ヘリの2往復。


8:54 東消ヘリ1便、神津空港発。まず及川が三宅に向かう。
9:27 2便神津空港発。機材と大湊が三宅に向かう。
9:40 三宅中着。地震研ランクルにてレストハウスへ向かう。
10:05 レストハウス着。レストハウス直前の崩れた道は直っていないが,
道路崩落地点の手前から、歩道を経由して迂回するようにしてある。
前回故障した地震計ロガーを取り付け。レストハウスへの広帯域地震計設置は
昨年12月6日だが、ロガーの故障により実質3日しかデータを取れていなかった。
今度こそうまくいって欲しい。
10:20 レストハウス作業終了。ヘリポートの離陸時間が、1便は11:30、
2便は12:00と予定より大幅に早まったため、及川を三宅中で降ろし,残り30分で
残りの作業をすることに決める。クイックスタティックをやる時間は全くない。
10:45 三宅中にて及川下車。
10:50 観光ホテル着。バッテリー交換。
11:10 支庁着。16日まで終日電源ありとのことなので、GPSロガーをセットして
メモリーフルになるまでデータを取るように設定。
11:25 三宅中着
11:30 1便離陸
12:00 2便離陸
実質作業時間が1時間半しかなかったが、レストハウス,観光ホテル、支庁の3箇所を
済ませることができたので、上出来。


道は少しの泥があっても良く滑る。乾いているように見えても湿った泥が下にあれば
やはり滑る。周回道路移動中は速度超過ぎみになりますが,注意が必要です。



2月7日(水)


小雨。泥流に注意しながら作業するということで,7:10決心。
午後から雨脚が強まるとの予報により、作業は13:45までと決まる。
今日はえびね丸。


7:47 出港 
8:55 阿古港着。気象庁ランクルにて移動。
9:30 途中,三宅中のランクルに残した荷物を拾う。
9:45 三ノ宮へ至る土佐林道に入る。灰って100mほどで、道路が大きくえぐられてい
る。
前日は無事だったはずなので,夜の雨でやられたらしい。
降水量は数mmに過ぎないのに、数箇所で泥流発生中との無線が聞こえる。
三ノ宮の道路啓開を依頼し,笠地観音へ向かう。
10:10 南戸林道入り口着。ここも崩れているかもしれぬと,恐る恐る登ったが,こち
らは大丈夫。
鉢巻道路まですんなり上がることができた。
10:20 南戸林道が鉢巻道路とぶつかる地点着。避難シェルターのコンテナがおいて
ある。
その先は泥流が道を覆っており、車は不可。徒歩で笠地観音へ向かう。
笠地観音手前山側の駐車場は広く灰に覆われている。笠地観音付近は数本の木を残し
て
倒れており,妙にスカスカしている。観音様も無事ではないだろう。
10:25 5分ほどで笠地蔵に到着。フルノのGPSロガーは無事。
バッテリーがまだ11.83vもあり、驚く。8月18-28日のデータがロガーに残っている。
データ吸い上げ,クイックスタティック実施,バッテリー交換を済ませると11:00に
なった。
11:00 笠地観音から山側数100mの畜産展示場へむかう。敷地に設置した広帯域地震
計の
無事を確認するため。途中,泥流が深く,建物が屋根まで埋まっている箇所もある。
かつてはきれいな草地で、様々な動物がいた場所は全て深い泥流に覆われ、半年前の
面影は
全くない。
11:10 畜産展示場「跡」。火災で建物が焼失しており,敷地を泥流が流れている。
地震計の位置は確かめられたが,数10cmの泥に埋もれており,今回掘り出すことは無理
と判断。
11:27 周回道路へ戻る。三ノ宮へ向かう土佐林道の道路啓開終了の無線連絡があ
り、
そちらに向かう。
12:00 土佐林道と鉢巻道路の交差地点着。道の左側(東側)は大きく崩れ,道路が無
くなって
おり、徒歩でも移動不可能。三ノ宮へ向かう右手は、やはり深くえぐれているが、徒
歩での移動は可。
バッテリーを背負い、三ノ宮無線中継所に向かう。  
12:10 採土場を経由する近道をするが、濡れた泥が長靴に張り付き、なかなか前に
進まない。
しかも、近道が途中で大きくえぐられており,その先は徒歩でも移動不可。
引き返して,防災科研観測点の前を通る道へ。こちらもえぐられているが、歩けない
ほどではない。
泥が長靴に張り付き,しかも滑る。バッテリーの重さがこたえる。防災科研観測点前
にはシェルター用
コンテナが置いてあり,そこまでは道路啓開されていたことがわかる。
12:25 船の出港時間が13:30へ早まったとの無線連絡。作業時間がほとんどない。
12:35 三ノ宮着。時間がほとんどないので、クイックスタティックのみ行い,バッテ
リー等を現地に
残して引き返す。
13:25 阿古港着。10分の遅刻。
13:30 出港。
今日は徒歩が多く、かなり疲れた。同行して下さった、東消の方々に深く感謝。


大湊