稠密地震観測班報告


三宅島内の25カ所に高感度地震計を設置して,島内外の地震を3,4ヶ月にわたり
連続観測する.
観測目的は,
 1)地下のマグマ溜まりの大きさの推定
 2)高精度震源決定
 3)火山性微動のメカニズム推定
である.

5月14〜21日の予定で,設置作業を実施することとなった.

作業者
及川 純・大湊隆雄・渡辺秀文・長田 昇(東大震研火山センター)
松島 健・渡邉篤志(九大地震火山センター〕
 
5月14日(晴)
2200 東海汽船(さるびあ丸)で東京竹芝桟橋を出航.
   偶然にも,4月から東京都防災専門員になられた笹井洋一さんも
   電磁気観測で同乗する.
5月15日(晴)
1000 予定通り神津島前浜港に接岸.現地災害対策本部で打ちあわせ後,
   ファミリーキャンプ場でロガー設定等の観測準備作業を実施.
1500  神津島温泉保養センターで入浴後,現地災害対策本部で代表者会議に
   参加.
   16日は,雨天が見込まれることから,はまゆう丸の欠航が決まり,
   作業(224名)は中止となった.
   すでに三宅島で夜間2泊宿泊して作業をしている重力班は作業が順調に
   終了して,1日早く16日に神津島に戻ることになった.
5月16日(雨のち曇)
0700  天候不良のため,えびね丸での作業は中止となった,しかし,夜間  
   宿泊者交代および機材運搬のため,昼頃に再度決心することになった.
1100  急きょ1230に出航とのこと.小雨の中,慌てて約70個口の荷物を
   えびね丸に運び込む.積み込みには,えびね丸の方々を始め,警察や
   消防,役場の人にお世話になった.多謝.
1230  えびね丸出航.揺れは普通程度であるとの,及川さんの説明.
1341 三宅阿古港接岸.荷物を陸揚げ中,本日の夜間滞在は中止との
   連絡があり,昨夜までの宿泊者とともに我々も神津島にもどる
   こととなった.運んできた機材を阿古の研修所に警察の方々の
   助けのもとに運び込む.
1442  えびね丸阿古港出航.海は凪状態である.しかし予想では,夜には西風が
   12m/sぐらいに強くなり海も荒れるとのこと.これが夜間滞在中止の
   判断材料になったらしい.
1550 神津島三浦漁港接岸.
1630  現地災害対策本部で代表者会議に参加.
      明日は,えびね丸・はまゆう丸ともに予定通り出航・作業の予定.
   ただし,朝のうちは風が強いので出航が遅くなる可能性があり.
   夜は結局中村屋宿泊.
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松島 健  Takeshi Matsushima