J-array 広帯域地震計記録 三宅島地震の記録
2000/07/08 18:41 と 2000/07/09 22:40

東京大学地震研究所 地震予知情報センター


三宅島の2回の噴火(?)のころの広帯域地震計の記録(現在J-arrayとして衛星通信を使って収集されている全国8つの 国立大学[北海道大学、弘前大学、東北大学、東京大学地震研、名古屋大学、京都大学、高知大学、九州大学、鹿児島大学]と気象庁の広帯域地震計の記録)です。
北は北海道、南は与那国島まであります。
ここでは0.01-0.05Hzのバンドパスフィルターを通した記録を距離順に並べたものです。ここで大きく見えている波群は表面波です。

2000/07/08 18:41

2000/07/09 22:40


筑波観測所の広帯域地震計記録でみた三宅の噴火

2000/07/08 18:43 ころ三宅島が噴火しました。その少し前にMj3.7の地震が 起きています。その記録を見てみました。
長周期成分がかなり含まれていることがわかります。

下の記録は、

1. 2000/06/27 08:44 Mj3.7 三宅島付近の地震
2. 2000/06/27 17:33 Mj3.7 三宅島付近の地震
3. 2000/07/07 11:40 Mj5.0 三宅島付近の地震
4. 2000/07/08 18:41 Mj3.7 三宅島付近の地震
です。

ところでフィルターをかけてみると....
まず1-5Hzのフィルターをかけると1つ目の地震と同じくらいの振幅です。
Mj5.0の3番目の地震とはかなり違います。

ところが0.01-0.1Hzのフィルターをかけると、Mj5.0の地震より振幅が大きいことがわかります。
ちょうどこのころ三宅島山頂からの噴火があったことから、おそらく噴火によるものだと思います。


この地震について、防災科技研の中伊豆と菅野の記録も見てみました。
上から筑波、中伊豆、菅野の記録です。ここでも同じような結果が見られます。

●記録

●1-5Hzのフィルターをかけたもの

●0.01-0.1Hzのフィルターをかけたもの