霧島火山観測所
(Kirishima Volcano Observatory: KVO)

〒889-4302 宮崎県えびの市末永1489



 霧島火山観測所は1961年に加久藤カルデラで群発地震が発生したのを契機に, 1963年にえびの高原に設置された.それ以降顕著な噴火活動は起きていないが, 1968年えびの群発地震を始めとして,霧島山の周辺で群発地震が繰り返された. 観測所では群発地震の研究を通じて,この地域の置かれている広域応力場の特徴が研究されてきた. また,硫黄山周辺の地熱地帯などで,地熱調査や電磁気学的な構造探査を行い, 火山と熱水活動の関係について研究が進められた.

 1991年には,新燃岳の火口内で微噴火が発生した(図). これは,噴火としては小規模な水蒸気爆発であったが,噴火に対応して火口周辺で多項目の観測が展開された. その結果,さまざまな観測項目に,火山の活動度を反映した微小な変化が見いだされた. 1994年度には,噴火予知計画による火山体内部の研究が始まり, 全国の研究者が共同で行う構造探査のテストフィールドとして,霧島山が選ばれた.構造の研究を軸に, 火山の内部で進行する緒現象の解明が進められようとしている.(鍵山恒臣)

もっと詳しく知りたい人は→  霧島火山のページ

 

1991年におきた霧島火山新燃岳の微噴火


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