70 years since 1948 Fukui earthqauke

28th June, 1948 M7.1 earthquake occurred in Fukui prefecture with death toll of 3769.  The rate of building destruction was extremely high in the Fukui plane, which lead JMA (Japan Meteorological Society) to establish seismic intensity  7 on the intensity scale, where there used to be only up to 6.

Picture is the record of Fukui earthquake taken on the seismograph located inside the university of Tokyo in Hongo. (provided by: ERI paleo earthqauke and tsunami record committee and Dr. Satoko Murotani in national Science Museum)

写真は、東京大学構内の本郷観測点に設置された地震計で記録された福井地震の記録です(提供:地震研究所古地震・古津波記録委員会および室谷智子氏(国立科学博物館))。

第972回地震研究所談話会開催のお知らせ

下記のとおり地震研究所談話会を開催いたしますので、ご案内申し上げます。
 皆様のご来聴をお待ちしております。

               記

日  時  平成30年6月22日(金)午後1時30分~ 
場  所  地震研究所 2号館5階第一会議室

1. 13:30-13:45
演題:衛星重力観測(GRACE衛星)で見た地震像の話
著者:○田中優作
要旨:重力観測衛星GRACEの後継機GRACE-FOが先月22日ついに打ち上がった。この機に、これまでのGRACE衛星の地震観測の成果について簡単に紹介する。

2. 13:45-14:00
演題:2相混合組織岩石の粒成長に基づく下部マントルの粘性率推定
著者:○岡本篤郎・平賀岳彦

3. 14:00-14:15
演題:GPUを用いた高速な粘弾性地殻変動計算手法の開発
著者:○Takuma YAMAGUCHI・Kohei FUJITA・Tsuyoshi ICHIMURA, Anne GLERUM (GFZ German Research Centre for Geosciences), Ylona van DINTHER (ETH Zurich), Takane HORI (JAMSTEC),
Olaf SCHENK (Universita della Svizzera italiana), Muneo HORI and Lalith WIJERATHNE
要旨: 地殻変動計算を対象とした3次元有限要素法へのGPU計算の導入について紹介する。

4. 14:15-14:30
演題:遠地地震によって誘発された深部低周波微動のマイグレーション【成果報告】
著者:○栗原亮・小原一成・竹尾明子、前田拓人(弘前大学)

○発表者
※時間は質問時間を含みます。
※談話会のお知らせが不要な方は下記までご連絡ください。

〒113-0032 東京都文京区弥生1-1-1 
東京大学地震研究所研究支援チーム
E-mail:k-kyodoriyo@eri.u-tokyo.ac.jp
※次回の談話会は平成30年7月20日(金)午後1時30分~です。

入力波動場に基づく2つの鉄筋コンクリートビルと1つの木造建築の地震応答

Masahiro Iida, Masanori Iiba, Koichi Kusunoki, Yuji Miyamoto, and Hiroshi Isoda

International Journal of Geomechanics, American Society of Civil Engineers, 15(6), Paper No. 04014093 (2015).

DOI: 10.1061/(ASCE)GM.1943-5622.0000444.

既存の方法で構造物の応答解析を実施すると、説明できないことがたくさんあります。その最大の原因は、構造物の応答解析法において、地震波動を適切に考慮できていないことです。そこで、図に示すように、深い地下構造内に適切な波動状態を実現して、地盤と建物の相互作用解析を実施する方法を開発しています。

現在の研究は、上記の方法を開発するための2番目の研究で、方法の有効性を再確認するものです。最初の研究は、メキシコ市のかつて湖であった地盤区域で実施しましたが、今度は東京湾の埋立区域で実施しました。標準的な従来の応答解析法で得られる建物の応答と、比較しました。提案した解析法で得られる建物の応答は、特に矛盾点がなく、方法がすぐれていることを示しました。

従来の応答解析法との違いは、大きく見て2つあります。1つは、相互作用系の各部分では単純なモデルを使用していますが、地震波動、地盤、建物の下部構造(地下部分)、建物の上部構造(地上部分)、をバランスよく考慮していることです。もう1つは、地震波動を適切に考慮していることです。後者については、地震動を構成する波動を、予め別の研究において評価しています。

2つの鉄筋コンクリートビルと1つの木造建築に対して使用された、3次元の上部構造ー基礎ー杭ー地盤系の平面図と側面図。波動状態を評価するための深い地下構造も表示されている。

工学的応用のためのメキシコ市における短周期地震動の解析的評価

Masahiro Iida

Bulletin of Seismological Society of America, 106(6), 2831-2842 (2016).

DOI: 10.1785/0120150305

地震動は、深い構造に比較して、相対的に柔らかい表層地盤において増幅します。表層地盤が軟弱地盤であると、地震動の増幅がきわめて大きくなり、地震被害が発生します。表層地盤における増幅は、重要なテーマです。強い(振幅が大きい)地震動を強震動と呼びますが、強震動はS波だとみなされてきました。けれども、軟弱地盤においては、強震動をS波だと仮定すると、実際に観測される大きな増幅を説明できません。

そこで、表面波、特にラブ波の基本モード(表面波には複数の振動モード(様式)があります)を考える必要があることを示してきました。強震動の主な波動は、S波と基本モードのラブ波だと思いますが、波動の割合は、観測地点毎にかなり異なり、同じ観測点でも地震によって異なります。

メキシコ市のかつて湖であった地盤区域において、表層地盤において観測される地震動の大きな増幅を調べてきました。図は、各周期において、増幅が時間ともに激しく変化することを示す1例です。現在の研究では、1つは、これまで未解決だった、この時間とともに変化する増幅を説明しました。

もう1つは、表層地盤における地震動の増幅を体系的に理解するために、各種の地震波動の増幅、伝統的に使用されてきた慣性力による増幅を、地震動の増幅とともに、同じ条件下で表示しました。こうした表示は、これまでなされていないものです。

メキシコ市のRoma-C観測点における、地表と深さ102mの地震動の振幅比の時間変化。5秒毎にシフトされる、40秒間の地震動に対して評価されている。

 

入力波動場に基づく非線形地盤での3次元地盤ー建物相互作用解析法

Masahiro Iida

International Journal of Geomechanics, American Society of Civil Engineers, 17(3), Paper No. 04016081 (2017).

DOI: 10.1061/(ASCE)GM.1943-5622.0000780.

既存の方法で構造物の応答解析を実施すると、説明できないことがたくさんあります。その最大の原因は、構造物の応答解析法において、地震波動を適切に考慮できていないことです。そこで、図に示すように、深い地下構造内に適切な波動状態を実現して、地盤と建物の相互作用解析を実施する方法を開発しています。

地震被害は、建物の1階や構造物の地盤との接触部に集中します。阪神大震災の時には、建物の中間階で多くの被害が見られたので、逆に大きな話題になりました。しかしながら、既存の応答解析法では、1階の応答が大きくなるという結果が得られません。

現在の研究は、深い地下構造内に適切な波動状態を実現して、非線形地盤での地盤と建物の相互作用解析法を開発したものです。東京湾の埋立区域において、中層の鉄筋コンクリートビルと2階建の木造建築に解析法を適用しました。

開発した解析法によって、中層の鉄筋コンクリートビルの1階に集中する被害を、初めて説明することができました。他方、2階建の木造建築の同様の被害は、説明できませんでした。このことは、2つの建物の応答の性質が大きく異なり、木造建築では別の原因がある、ことを示唆しています。

中層の鉄筋コンクリートビルと木造建築に対して使用された、3次元の上部構造ー基礎ー杭ー地盤系の平面図と側面図。波動状態を評価するための深い地下構造も表示されている。

入力波動場に基づく様々な建物の相対地震危険度評価

Masahiro Iida, Masanori Iiba, Koichi Kusunoki, Yuji Miyamoto, and Hiroshi Isoda

International Journal of Geomechanics, American Society of Civil Engineers, 17(9), Paper No. 04017068 (2017).

DOI: 10.1061/(ASCE)GM.1943-5622.0000967.

<解説> 既存の方法で構造物の応答解析を実施すると、説明できないことがたくさんあります。その最大の原因は、構造物の応答解析法において、地震波動を適切に考慮できていないことです。そこで、図に示すように、深い地下構造内に適切な波動状態を実現して、地盤と建物の相互作用解析を実施する方法を開発しています。

現在の研究では、適切に評価した波動状態における地盤と建物の線形の相互作用解析法を使用して、東京湾の埋立区域において、低層から高層の鉄筋コンクリートビル、低層から高層の鉄骨ビル、(低層の)木造建築、の応答を比較しました。進んだ応答解析法を使用して、こうした比較が実施されたことはこれまでありません。その理由は、個々の専門家は、1つの構造物の上部構造(地表部分)もしくは下部構造(地下部分)のみを扱うからです。

得られた応答の性質から、これらの建物を4つのグループに分類しました。それらは、(1)低層の鉄筋コンクリートビルと鉄骨ビル、(2)地盤と共振する中層の鉄筋コンクリートビルと鉄骨ビル、(3)高層の鉄筋コンクリートビルと鉄骨ビル、(4)木造建築です。得られた応答結果は、他の軟弱地盤においても十分参考になると思います。

越中島観測点において使用された、3次元の上部構造ー基礎ー杭ー地盤系の2例の平面図と側面図。左側は、杭のない2階建の鉄筋コンクリート、鉄骨ビルに対する系、右側は、杭を持つ8階建の鉄筋コンクリート、鉄骨ビルに対する系である。波動状態を評価するための深い地下構造も表示されている。

3成分入力波動場に基づく3次元非線形地盤応答解析法

Masahiro Iida

International Journal of Geomechanics, American Society of Civil Engineers, 16(1), Paper No. 04015026 (2016).

DOI: 10.1061/(ASCE)GM.1943-5622.0000482.

既存の地盤応答解析法は、地震波動を適切に考慮できていません。そのため、地震波動が複雑な軟弱地盤においては、さまざまな矛盾が生じてきます。そこで、深い地下構造内に適切な波動状態を実現した、非線形地盤応答解析法を開発しています。

すでに以前にそうした非線形地盤応答解析法を提案しましたが、現在の研究では、その解析法を改良しました。地震動は、水平2成分から3成分へと拡張しました。東京の様々な地盤に適用することで、解析法が適切に機能することを確認しました。図に示すように、液状化した地盤においても、解析法は適切に機能しています。使用された単純な地盤非線形モデルは、より高度なモデルに変更することが可能で、解析法は完成域に到達しました。

さらに、地盤に建物を組み入れれば、深い地下構造内に適切な波動状態を実現した、地盤と建物の相互作用解析を実施することができます。別の研究において、そうした相互作用解析を実施する方法を開発しています。現在の研究は、この視点においても、きわめて大きな意義があります。

関東地震において越中島観測点において液状化した場合の、有限要素法により評価された地盤のさまざまな深さでのせん断応力と歪の履歴曲線。