4.3 若手育成・教育推進室

教授 堀宗朗,加藤尚之,川勝均,小原一成,歌田久司(室長)
准教授 新谷昌人,市原美恵,飯高隆,亀伸樹,宮武隆,望月公廣,清水久芳,武井康子,竹内 希

次世代をになう大学院生・若手研究者の育成に全所的に取り組むことを目的とし,平成22 年4 月に行われた改組に伴い「若手育成・教育推進室」(以下『育成室』と呼ぶ) が設置された.育成室では,(1) 理学系大学院地球惑星科学専攻の教務,(2) 大学院教育プログラムの企画・立案および調整,(3) 若手育成・教育に関する方針,(4) 学生に対する経済支援,(5) 本学におけるさまざまな教育改革,(6) その他研究所の若手育成・教育に関する重要事項,について地震研究所としての対応を検討・実施している.

 平成26年度も,引き続き毎月1 回の定例の育成室会議(原則として教授会の一週間前の木曜日)を持ちつつ活動した.所外の教育関連の委員会には,理学系研究科教育会議(歌田,宮武) ,地惑専攻教務委員会(清水,新谷,亀) ,地球惑星専攻幹事会(歌田,小原) ,地惑専攻大学院入試実施委員(加藤) などのように対応した.また,理学部地球惑星物理学科の講義・演習の担当者の選定などにも組織として適切な対応をとっている.

 具体的な活動としては,大学院進学ガイダンス(5 月31 日) の実施,理学部国際インターンシッププログラムUTRIP への参加の外国人学部研修生の受け入れ ,駒場全学体験ゼミナール「地球実験室:地震波解析と岩石高温実験で学ぶマントル」(講師:平賀准教授,望月准教授,武井准教授) の開講,修士中間発表及び「学生week」の開催 (11 月17–21 日), 官庁(気象庁,国土地理院,海上保安庁) による進路説明会の開催(3月12 日)などを行った.

 本年度の特記事項としては,学生weekでは例年通り若手研究員および学生のポスター発表を行ったのに加え,国際室が実施した科学技術推進機構のさくらサイエンスプログラム参加のインターンシップ学生にもポスター発表の場を提供した.さらに,やや複雑になっていた所外から学生を受け入れる制度を,国内・国外と長期(6ヶ月以上)・短期に整理してわかりやすいものにした.特に海外からの学生を,長期は「地震研究所特別研究生」として,短期は「インターンシップ研修生」として受け入れることが可能となり,学生交流の自由度が広がった.

 また,地球惑星科学専攻大学院講義のうち「固体地球科学特論」に以下の講義を提案・実施した:「素粒子地球惑星科学」(特論I ,夏学期,講師:田中(宏) 准教授) ,「物理探査法」(特論II,冬学期,講師:渡辺教授),「地震波波線理論入門」(特論III ,冬学期,講師:岩崎教授) ,「海域観測」(特論V ,冬学期,講師:篠原教授) .「スロー地震」(特論VI ,冬学期,講師:小原教授) .さらに,本学の教育改革の一環として平成27年度より実施される初年次ゼミナールに,課題「地震・火山の分布と地形・地質情報から観る日本列島の姿」(担当:市原准教授,望月准教授,折橋助教)を提案した.