期間限定 東京大学地震研究所 「日本沈没」と地球科学に関するQ&Aコーナー


Q49.衛星軌道上からの列島を俯瞰したシーンで列島の彼方此方で火の手が上がる描写がありました。火災の炎にしては大きすぎるので、おそらく噴火の描写なのだと思います。実際の(大規模な)噴火の瞬間を衛星軌道上から観察すると映画のように見えるのでしょうか。

A49.映画のシーンの火の手のどれが火災でどれが噴火かは、私も判断がつきかねます。ところで人工衛星の画像を用いた火山の観測は広く行われています。噴煙の広がる様子や火山灰の分布など、地上からではすぐには分からない情報も、人工衛星画像で得ることが出来ます。人工衛星から見た火山の映像はいくつかのホームページで公開されていますね。ちょっと専門的ですが下記のものがあります。

産業技術総合研究所

 http://www.gsj.jp/database/vsidb/image/

東京大学地震研究所

 http://vrsserv.eri.u-tokyo.ac.jp/REALVOLC/


[追記]その後、噴火の衛星画像の専門家である地震研究所の金子隆之さんから、以下のようなコメントをいただきました。

 噴火の瞬間を捉えた衛星画像はいくつかあります。ただし、火山の噴火では大量の噴煙が発生し、それに覆われることなどのために、噴煙柱の赤熱部や溶岩噴泉そのものを見ることはなかなか困難です。それでも、噴火の瞬間を捉えた画像の例がいくつかありますので、ご紹介いたします。

1) http://www.bom.gov.au/info/vaac/pinatubo.shtml

1991年に発生したフィリピンのピナツボ山の噴火です。黒っぽい円形の部分が、プリニー式噴火で発生した噴煙柱の傘型部が拡大しているところです。

2) http://www.eorc.jaxa.jp/ALOS/img_up/jav2_060609.htm

最近の例では、2006年のメラピ火山の噴火で、火砕流が流れている様子が観測されています。山頂から右下へ向かって伸びている部分が火砕流と思われます(噴煙と逆方向)。