期間限定 東京大学地震研究所 「日本沈没」と地球科学に関するQ&Aコーナー


Q81.気に為る悩みが有り、考え過ぎと思いますが又御願い致します。凝り性と言うのですが、映画を見る前買ったコミック「日本沈没」を読みました。漫画と似たような出来事を現実に体験しました。その日の気温は25度前後だったのを記憶しています。マンホールの蓋から猛烈な硫黄の匂いと熱風を感じました。前の人のアイスシャーべットが落ちてから早い速度で溶けるのを見ました。カラスが2、3羽マンホールの蓋に降りてきたときカラスがショック症状を起こしたのを見ました。電子ライターの火花が飛び散るように息苦しくなりその場を離れました。阪神大震災が起こる5年前も、三宮駅路上で同じ事を見ました。時期はゴールデンウイークでした。宮城県沖地震が起きる数年前も友人達との旅行で同じ事を見ました。2006から遡る事1999年のゴールデンウイークでした。三度続くと気になるので文章が長くなりご迷惑と思いますがお知らせを致します。

A81.地震の前に異常な体験をされたという報告は、ときどき地震研究所にも寄せられます。このような体験は、地震予知の専門家の間では「宏観異常現象」と呼ばれています。宏観異常現象が本当に地震の前兆かどうかを確認するのは大変困難です。それは、異常な現象がどの地震と関連するかを特定することが困難だからです。阪神大震災の5年前のご体験ということですが、その5年間には、北海道東方沖地震、北海道南西沖地震、三陸はるか沖地震などの地震も発生しています。また1999年と、2005年の宮城県沖の地震との間には、鳥取県西部地震、芸予地震、新潟県中越地震などが発生しています。そのように考えると、今回ご体験になってから今後5年間程度の間にも、日本周辺で大きな地震が発生する可能性はかなり高いと言えます。したがって「あなたの体験は地震を予知している。今後5年以内に大地震が起きる」と私が占い師のように断言しても、かなり当たります。しかしそれは科学的には偶然であることと区別はつきません。また後から思い当たる異常がないかを尋ねると、普段から起きている現象であっても、「そういえば」と言ってたくさん思いつきやすいことも心理学的に分かっています。

 ですから、そのような体験をなさったとしても、地震に関係するとは特にお考えにならなくても結構だと思います。