Hiraga Lab, Division of Earth and Planetary Materials Science, Earthquake Research Institute,The University of Tokyo
〒113-0032 東京都文京区弥生1-1-1
研究内容RESEARCH
平賀研
物質材料研究機構(吉田氏)の協力のもと、合成された鉱物多結晶体の高温下でのクリープ実験開発を行っている。これまで、鉱物多結晶体のクリープは、鉱物が著しく脆性的であることから、封圧下(＞100 MPa)で実験が行われてきた。そのため、大掛かりな装置(例えばパターソン型ガス圧変形試験機)が必要であること、応力値などの物性値の誤差、他の物性値の同時測定の困難などが伴ってきた。本研究では、通常の大気圧でのクリープ試験が可能なような試料を合成することを目的とした。我々が開発した試料合成法によって、クラックの起点となるポアが存在しないこと、粒径が細かく粒界が関与する変形機構が主となることが期待される。これまで、50％以上のクリープに成功しており、種々の電子顕微鏡法を用いた解析、具体的にはEBSD法を用いての結晶方位解析、FE-SEMやTEM法による微細構造観察を組み合わせ、クリープ構成則を求めるところまで可能になってきた(Fig.6)。変形中の種々の物性測定、化学反応下での変形挙動、流体(メルトなど)を含む系での変形実験など、長らく夢見ていた実験の可能性が大いに広がった。
将来テーマ
コアから地殻まで、地質学、岩石学、鉱物学、鉱物岩石物理学、地球化学、地震学的なもの多々あるので、興味があれば是非聞いてください。
