本文へスキップ

Hiraga Lab, Division of Earth and Planetary Materials Science, Earthquake Research Institute,The University of Tokyo

東京大学 東大 toudai東京大学地震研究所

〒113-0032 東京都文京区弥生1-1-1

研究内容RESEARCH

平賀研

地震研に着任した際、将来の研究をのたまうセミナーがあって、セラミックス材料で可能になった超塑性変形を紹介し、これを地球構成物質で実現するというホラを吹いた。超塑性の発現は、ひとえにいい実験試料を作れるかにある。足掛け3年、筆頭に述べた多結晶体合成法を確立することができたので、実験の手際がいいなーと感心しつつあった宮崎に修士のテーマとして超塑性の発現にトライしてもらった。もちろん、セラミックスの超塑性が専門である物質材料研究機構の吉田氏の協力を得てである。宮崎には、超塑性を出したらネーチャーだよと、彼のモチベーションを上げるために、これまたホラを吹いた。結果として、二回目の変形実験で、十分に超塑性の発現と言える結果を出してしまった。未だに、宮崎からの携帯メールでその伸びた写真が送られてきた夜のことは忘れられない。彼にしてみれば、フツウの出来事だったようだが。残念ながら、平賀がこの結果をまとめることになったのだが、ホラを言った手前、そのジャーナルに投稿したところ、フツウに受理された(Hiraga, Miyazaki, Tasaka, Yoshida, Nature 2010). もちろん、伸びただけの報告をせず、見出された動的粒成長を定量化し、超塑性とその一生みたいな構成則を作り、それを上部マントルのせん断帯や下部マントルに突っ込むスラブ内のレオロジー変化に適用した。この詳細は、これまでの研究解説で述べる予定。この研究も、動的粒成長という地球科学では初めての現象を見出したことに加え、粒界すべりを証明する特徴的な微細組織があることを見出し、それが実際の岩石(マイロナイト)に広く見られるという思わぬ副産物をもたらした。マイロナイト研究の現状のどんづまりを克服できる、新たな攻めどことを提供してくれ、今、その色目で岩石を見まくっている。ホラを吹くぐらいの研究に手を出すことの重要性を改めて認識した研究(ちょっと学生には冒険させすぎたかとヒヤヒヤしていたが、学生だっていろんな才能がある。それを社会は認めてほしい。)。
オリビン 超塑性

将来テーマ
コアから地殻まで、地質学、岩石学、鉱物学、鉱物岩石物理学、地球化学、地震学的なもの多々あるので、興味があれば是非聞いてください。


バナースペース

平賀研究室

〒113-0032
東京都文京区弥生1-1-1
東京大学地震研究所2号館
413号室 平賀 岳彦

研究室ご希望の方

受け入れについて、こちらをご覧ください

アクセス

ACCESS MAP
東京大学 弥生キャンパス内