平成24年度 ひずみ集中帯地殻構造探査「飯山-小谷測線」の実施について

平成23年10月2日
東京大学地震研究所

1. 地殻構造探査の目的

東北日本の日本海側の地域及び日本海東縁部は褶曲-断層帯を形成し、2004年新潟県中越地震や2007年中越沖地震だけでなく、歴史的にも多くの被害地震が発生してきました。内陸地震に伴う強い揺れを精度よく予測するためには、これら活断層-震源断層の深部形状を明らかにすることが重要です。本調査では、新潟県糸魚川市大字大所から長野県下高井郡木島平村大字上木島に至る全長約60kmの調査測線において、反射法・屈折法による地殻構造調査を行います。
 本調査によって、震源断層の位置と形状を明らかにし、発生する地震の強震動を予測するための基礎資料となる地下構造を明らかにします。

2. 地殻構造探査の内容

調査測線の位置および概要は下記のとおりです(資料1の測線図を参照して下さい)。

新潟県糸魚川市大字大所を基点とし、長野県小谷村より乙見山峠を越えて新潟県妙高市に至り、長野県信濃町、新潟県妙高市(斑尾高原)、長野県飯山市を経て、千曲川を越えて長野県中野市より長野県下高井郡木島平村大字上木島に至る、東西方向の全長約60km区間。

調査では、バイブロサイス(大型起振車)(資料2参照)や火薬により人工的な振動を地下に投射し、地下深部から反射あるいは屈折して地表に戻ってくる弾性波(反射波、屈折波)を、稠密に展開した多数の受振器(地震計)により記録し、地殻の詳細なイメージングを行います。

3. 調査期間

平成24年10月1日〜平成24年10月25日(25日間)

資料1 「飯山−小谷測線」測線図

資料2 バイブロサイス