サルでもできるCOMSOL


2017/2/16
有限要素法による数値シミュレーション統合環境ソフトのCOMSOLは,いわゆるモデラー以外の研究者にとって,「細かいことを知らずとも,何か結果を表示してくれる」ありがたいソフトである,と思っています.
私のような観測屋にとって,こんな結果が出たけれども実際この辺のテクトニクスからして「あり得るのか」どうなのか,ちょこっと調べたいことは普通に起こります.
また,海底熱流量を観測したマッピングしたとします.それを見た別の研究者が「で,地震発生断層面の温度は何℃?」と聞いてきます.こういう時に困るのが「不確定性の評価」,つまり熱伝導率の誤差が10%であるときに,結果として断層の温度が何度ばらつくのか(不確定になるのか),を評価することです.
さらに,断層付近の応力場や間隙水圧異常の大体の大きさを,「ちょっと当たってみたい」といった時に,いちいちモデラーにお願いするのも申し訳ないものですが,やはりある程度根拠を持った数字を押さえておきたい.
こういう時に威力を発揮するのがCOMSOLである,と木下は考えています.

以下,木下が作成したプロジェクトや,その途上で「発見」した「テク」を紹介していきたいと思います.