4月6日(金) 支援ヘリコプター:東京消防庁 ひばりJA9980 (窓は開かない) 搭乗者:中田節也、斎藤元治(産業総合研究所。元地質調査所)、クルー4名、東京消防庁第7部長他1名。 9:00 東京へリポート離陸  東京湾を南下。大島東を通り、三宅島に直行。時速240km、高度約200m。 9:45 三宅島雄山上空  北から南まで、カルデラの西側を3旋回。1000mから2000mの高度で観測。 速度が速くてやや観測しづらい(きちんと注文すべきだった)。ときおり綿状の 雲が漂ってくる。 10:02 観測終了三宅上空から離脱。東京へ直帰。 10:47 東京へリポート着陸 天候は晴れ。ただし、1000m以下は霞(東京ではスモッグ)がかかっている。 途中富士山も頭だけが見える。 三宅島の上空の風は南西。噴煙は南壁にそって一旦上昇し、東北東に流される。 噴煙はカルデラの外に出て上昇しながら拡散。最高到達高度は約2000m。 噴煙の色は白色。火口の輪郭がよく見えるほど噴煙に勢いがない。火口を作る火 砕丘外斜面に硫黄の付着しているスポットが見える。 フライト中に硫黄の臭いはしない。東へたなびく噴煙の下部がやや青っぽい? カルデラの内部には大きな変化がないようである。 カルデラ壁には、北側(スオウ孔の直ぐ西側)と北西側に比較的新しい崩落の跡 (赤褐色)が見られる。 南西側カルデラ縁にとぎれとぎれに続く亀裂はまだ健在。 1ヶ月ぶりのフライトで、噴煙の勢いのなさが印象深い。 連続して見続けていないので大島さんなみには書くことがないぞー。 最近の微動は、波形が崩落に伴うような紡錘形ではなく普通の地震。カルデラ内 に大きめの崩落が起こった跡もないことから火口の下で起こっていることは明ら か。しかし、噴煙活動にほとんど影響が出ないのはどうしてだろう?脱ガスによ るマグマの収縮で引き起こされる、マグマ溜りの天井より浅部の小破壊のように も思うが。 (中田節也)