13年6月13日(水) 三宅島火山噴火調査 観測時間 10時03分 〜 10時27分 搭乗時間 9時01分 〜 13時27分 東ヘリ901→芝浦→田園調布→逗子→大島東沖→1000三宅中ヘリポート(警視庁職員3名作業のため 降機)1003→三宅上空観察1027→1040神津島空港1207→1227三宅中ヘリポート(作業を終えた 職員3名搭乗)→城ケ島西→横浜西→目黒→1326東ヘリ (警視庁 おおとり1号 JA9602 クル−3名 +警視庁職員3名) 観測者   津久井 雅志   (千葉大)   斉藤  元治   (産総研)   天候:くもり コース 9時03分東京へリポート発.東京は曇りで,視程良くない.横浜,逗子を通り南下.いつもの 警視庁コムスよりもやや西より(この機体にはナビなし).雲が多いため雲の上にでて1400mで飛行. 10時00分三宅中ヘリポート着陸,作業のための職員3名降機,10時3分離陸.〜300m以上は雲がある ため,山頂部全く見えない(写真1,2).雲の切れ間を探して東へ向い,5000フィートまで上昇.ヘ リは海抜1300〜1500mくらいまである層状の雲の上に出る.三宅からの噴煙は白色で,この雲を突き 抜けて, 2000m位まで上昇しているが,力強さは感じられず,浮力で上がっていくように見える(写 真3).時計回りに高度を維持して飛ぶが,カルデラ内は全く見えない.西山腹には雲がないので高度 を落とし接近するが,やはり山頂部はダメ(写真5,6).伊ケ谷方面に噴煙とガスが流れる(写真 5).笠地観音の北の溜池〜阿古〜新澪池跡〜大路池と飛行.坪田方面には低い雲がかかっているた め,もう一度西山腹を見る.南戸林道(笠地観音)付近でガス臭を感じて南下,新澪池跡で観測終了, 離脱.神津島へ向う途中も硫黄臭い.神津島で待機した後,12時07分離陸.作業を終えた職員3名を三 宅中ヘリポートでピックアップして三宅を12時29分離陸.城ケ島西,逗子,横浜を経て13時26分東京 へリポートへ帰還. ○ 噴煙の様子 300〜1500mの高さに(南西山麓を除き)雲がかかって観察しにくい(写真 1,2,4)が,雲の上にでると,噴煙は白色,層状の雲を突き抜けて海抜高度2000mくらいまであ がっているのがみえた(写真3).噴煙・ガスは西北西〜北西方面へ流れていた(写真1,5).神津島 へ向う途中でもガス臭を感じた. ○ カルデラ壁,カルデラ底,亀裂  観察できなかった. ○ 降灰の様子 5月27日,6月3日,10日にいずれも南東に降灰したとのことなので南東山腹,山麓を見たかったのだ が,坪田方面も雲がでていた(写真4)ため確認していない. (津久井 雅志) 写真1 北(伊豆)から伊ケ谷,阿古方面をみる.雲が低くたれこめている.噴煙,ガスは伊ケ谷方面 へ. 写真2 北(大久保浜沖)から神着方面をみる.やはり雲が低い. 写真3 高度5000フィートのヘリからみた白色噴煙.周囲の雲から抜け出して高く上昇するが,“もく もくと力強い感じ“ではない. 写真4 西から坪田地区を見る. 写真5 南西(薄木上空)から見る.噴煙,ガスは北西へ流れている.雲はやや高いが,やはり山頂部 は見えない. 写真6 西(手島牧場付近)から山腹,山頂方面をみる.