小原研究室

メンバー

武村俊介(助教)

震源から輻射されら地震波は,海洋プレートや軟弱な堆積層などの不均質構造の影響をうけ,地表の地震計で観測された地震波形は非常に複雑なものとなります.観測された地震波形と3次元地球構造を模したシミュレーションを両輪として,地震波伝播特性と地球内部構造の解明,地震波伝播特性を利用した震源解析技術の開発を進めています.[個人WEB]

竹尾明子(助教)

スロー地震はどこで,どのように起こっているのか.広帯域地震計による観測,震源過程や地下構造の解析を中心に研究を行っています.2019年度は育休明けの中,四国・紀伊半島・東海地方の合計14箇所に地震計を設置するため駆け回りました.今後はそのデータ解析を元にスロー地震と普通の地震の違いの解明を進めます.[個人WEB]

根岸幹(修士課程1年)

学部3年生の時に受けた地球物理学という授業で,地震に興味を持ち,調べていく中でスロー地震について知り,学んでいきたいと思いました.今は,微動の移動現象について興味を持っています。他大学からの進学ということもあり,分からないこともたくさんありますが,それも楽しんでいければと思っています.

 

OB/OG

馬場慧(2017-2022年修士・博士課程、現・海洋研究開発機構PD)

修士よりスロー地震の研究を進めており,スロー地震の日本周辺での検出と時空間分布の調査を行なっていました.最近は国外に解析対象を移し,中米のコスタリカなどをターゲットにして,スロー地震に分類される低周波微動および超低周波地震の検出や震原決定を試みています.

前田拓也(2020-2022年 修士課程、現・日経コンサルティングファーム)

東日本大震災をきっかけに,スロー地震に興味を持ちました.他分野から進学したため,配属後はデータの解釈など新鮮なことばかりです.巨大地震の予測は困難とされているからこそ,まず1つ1つの地震現象への理解を深めたいと考えています.

 

田中優作(2018-2021年 PD研究員、現・名古屋大PD)

スロー地震については,プレート境界ではなく内陸で発生するSSE (スロースリップイベント) が検出できないか,地殻変動のデータを利用して調査する研究を大園准教授と共同で行っています.また「スロー地震データベース」の運営にも携わっています.これらと並行して,巨大地震が引き起こす地殻変動と重力変化に関する研究も進めています.

栗原亮(2015–2020年 修士・博士課程 → 東大地震研PD、現・神奈川県温泉地学研究所)

日本全国の火山の地下20-30 kmで発生する深部低周波地震と呼ばれる地震について,解析を行いました. その震源分布や活動の特徴を調べ,その結果霧島山などの火山において,火山活動と対応した深部低周波地震を発見しました.

疋田朗(2017–2019年 修士課程、現・石油資源開発株式会社JAPEX)

スロー地震の一種である低周波微動を検出することで,微動クラスタ内における空間的不均一性を明らかにする研究をしています.この研究室では地震に関する様々なトピックに触れる機会があるので,広い視野で研究をしたい人にお勧めです.

前田拓人(2012–2018年 助教、現・弘前大准教授)

「複雑な観測記録からいかに多くの情報を取り出すか」をテーマに,地震と津波の波動伝播の研究をしています.大規模数値計算とそれを活用した波形解析手法の考案や,津波の即時予測手法開発も手がけています.議論好きなひと,一緒に研究しましょう.[個人WEB]

金谷希美(2016–2018年 修士課程、現・国際石油開発帝石INPEX)

地下の不均質構造によって生じる地震波の散乱現象について研究しています.観測波形の解析だけでなく,地下構造モデルに改良を加え,波動伝播のシミュレーションも行なっています.プレート内の不均質な構造の理解を深めることが目標です.

加納将行(2017–2018年 PD、現・東北大助教)

微動カタログやGNSSデータを用いてスロー地震発生場の物理特性の解明を目指しています.またスロー地震の予測手法・地震波動場推定手法の開発のほか,南西諸島におけるGNSS観測なども行っています.

案浦理(2013-2015年 修士・博士課程,現・気象庁)

私の現在の研究テーマは西南日本の深部低周波微動のモニタリング手法の改良・開発です.深部低周波微動は想定される南海トラフ巨大地震の発生領域に隣接する領域で発生するイベントであるため,巨大地震発生のメカニズムの解明に大きな役割を果たす可能性があります.

 

Chastity Aiken (2014-2015年 PD → テキサス大)

地熱地帯の誘発微動について研究を行いました.

 

高木涼太 (2014年 PD,現・東北大助教)

スロー地震についての地殻変動記録の解析,及び,地震波干渉法による日本列島の揺れの解析を行いました.

 

Kevin Chao (2012-2014年 特別研究員 → ノースウェスタン大)

My research focuses on exploring the fundamental questions of deep non-volcanic tremor. I have conducted innovative investigation into identifying triggered tremor and ambient tremor.

(和訳)研究テーマは深部低周波微動における基本的問題の解明です.表面波による誘発微動や自然発生微動の検出技術開発に取り組んでいます.