なぜ北西端で大きな縦ずれと隆起がみられるのか?

 北西端で断層の走向が北東にかわる地域の縦ずれは10 mにも達する.ところが走向が南北の大部分は数mの縦ずれにすぎない.このような局所的変形は地震断層に対して用いられるディスロケーション理論では説明しにくい.この理論でも地震断層の北西部分は隆起が大きくなるが,波長はずっと大きい.なぜこの北西端は異常におおきな縦ずれを示すのだろうか?

 これは断層の上盤側が流体的に振る舞ったとすると理解できる.

地震のすべり方向はN50degWである.深いところのデコルマですべりがおき,付加体の部分の上盤側は北西へ押し出される.これにともなって流体的な表層の堆積層の物質が運動するが,西側と北側でブロックされ,北西端へ集積する.