「移動体搭載型重力計システムの高度化と実海域における実証試験観測」
平成24年度 第2回研究運営委員会議事録
日時: 平成25年3月11日(月) 午後13時30分〜午後16時00分
場所: 東京大学地震研究所 会議室(1号館3階)
T 委員等の出席状況
出席:
委員 篠原 雅尚 東京大学地震研究所観測開発基盤センター教授
新谷 昌人 東京大学地震研究所観測開発基盤センター准教授
山田 知朗 東京大学地震研究所地震予知研究センター助教
金沢 敏彦 防災科学技術研究所海底地震津波観測網整備推進室長
植平 賢司 防災科学技術研究所観測・予測研究領域
地震・火山防災研究ユニット主任研究員
月岡 哲 海洋研究開発機構海洋工学センター運航管理部探査機運用グループ
グループリーダー
藤本 博己 東北大学災害科学国際研究所教授
飯笹 幸吉 東京大学大学院新領域創成科学研究科教授
石原 丈実 産業技術総合研究所地質情報研究部門テクニカルスタッフ
オブザーバー
竹内 倶佳 プログラムディレクター
白崎 勇一 泣}リン・エコ・テック
柳澤 恭子 東京大学地震研究所・事務
欠席:
塩原 肇 東京大学地震研究所海半球観測研究センター准教授
望月 公廣 東京大学地震研究所地震予知研究センター准教授
井上 諭一 文部科学省研究開発局海洋地球課長
福田 純也 文部科学省研究開発局海洋地球課海洋資源技術開発係長
U 議事内容
1.平成24年度事業の概要説明
2・移動体搭載型重力計実証試験および技術開発について
3.移動体搭載型重力偏差計実証試験および技術開発について
4.AUVの航法開発および計測技術開発について
5.装置の実物紹介
V 議事概要
1.平成24年度事業全体の概要と平成25年度の計画案が説明された。(篠原委員)
2.平成24年度の小型化にむけた開発状況と課題が各担当委員から説明された。
(1)移動体搭載型重力計実証試験および技術開発(篠原委員)
(2)移動体搭載型重力偏差計実証試験および技術開発(新谷委員)
(3)AUVの航法開発および計測技術開発(月岡委員)
3.装置各部分の説明を受け、データの採取方法、実証試験におけるエラーの原因、AUVの航行等について質疑応答が行われた。
4.平成25年度に予定されている実海域における実証試験において、より精度の高いデータを採取するには、出来るだけ海底面に近く高度を保ってAUVを航行させる必要がある事が指摘された。そのためには精密な海底地形の情報が重要不可欠であるという意見が出された。精密海底地形情報については、竹内プログラムディレクターから、関係箇所に問い合わせて頂くこととなった。
5.重力計のセンサー部分の開発と同時に、AUVの測位精度を上げる事が今後の課題であるという意見が出され、海洋研究開発機構で開発途中の高機能測位の可能性等について議論があった。また、重力計とAUVを一体化するなど、従来とは別の条件で開発を行うことが可能となれば、センサー部の高度化も一層進むのではないかという意見も出された。
6.運営委員会の最後に、開発中である小型軽量化した重力計システムの実機を示して開発状況が説明された。
7.移動体搭載型重力計システムは、従来型に比べて大きさ約1/2、重さ約2/3となった。小型軽量なシステムによるデータ測定の目途が付き、探査としてのセンサー部分の開発は一定の成果が得られつつあるとの委員の合意が得られた。さらに、実用化に向け、低価格で簡単に運用を行える機器開発が期待されるとのコメントがあった。