1回(平成19年度第1回)首都直下地震防災・減災特別プロジェクト運営委員会

 

(1)開催日時 平成19年9月4日(火) 13:3017:00

(2)開催場所 東京大学地震研究所1号館3階 会議室

(3)議事次第

[] 運営委員会

     首都直下地震防災・減災プロジェクト研究運営委員会について  (平田、末広委員長)【首1-1-1

・「首都直下地震防災・減災プロジェクト」の経過報告   (平田)【首1-1-2

・地震研共同利用・特定共同研究の公募          (平田)【首1-1-3

[] 研究計画 (5カ年の全体計画と平成19年度の実施計画・進捗状況について)

1.地震計を用いた自然地震観測によるプレート構造調査

        1-1地震計を用いた自然地震観測によるプレート構造調査 (地震研、酒井)【首1-1-4

        1-2 伊豆衝突帯の地震活動調査によるプレート構造調査研究 (温泉地学研究所 棚田)【首1-1-5

        1-3 統合処理によるプレート構造調査研究及びデータ保管  (防災科技研、小原)【首1-1-6 

2.制御震源を用いた地殻構造探査

        2-1 稠密発震反射法地震探査による地殻構造調査研究 (地震研、佐藤)【首1-1-7

        2-2 自然地震波干渉法による地殻・上部マントル構造調査研究  (地震研、佐藤)【首1-1-8

        2-3 首都圏下のプレート相互作用を考慮した地殻・上部マントル構造解析研究  (地震研、佐藤)【首1-1-9

        2-4 長時間地殻変動からみた首都圏下の地殻構造調査研究 (千葉大、佐藤利典)【首1-1-10

3.歴史地震等の記録の収集、整理及び再評価

3-1  地震記象の収集と解析による過去地震の調査研究  (名古屋大、山中)【首1-1-11

        3-2 東北地方の地震記象を用いた首都圏の過去地震の調査研究  (東北大、海野)【首1-1-12

        3-3 国外で記録された首都圏の過去地震の記象の収集とデータベース化   (地震予知総合研究振興会、松浦)【首1-1-13

        3-5 液状化痕等による首都圏の古地震の調査研究  (地震研、島崎)【首1-1-15

        3-6 考古遺跡における液状化痕データの収集並びにデータベース化    (産総研、杉山)【首1-1-16

        3-7 過去地震の類型化と長期評価の高度化に関する調査研究       (地震研、島崎)【首1-1-17

4.震源断層モデル等の構築

     4-1  強震動予測手法と地下構造モデルに関する調査研究   (地震研、纐纈)【首1-1-18

        4-2  震源断層モデルの高度化に関する調査研究     (防災研、岩田)【首1-1-19

        4-3  強震観測研究の高度化に関する調査研究      (防災科技研、藤原)【首1-1-20

        4-4  地盤構造モデルの高度化に関する調査研究     (東工大、翠川)【首1-1-21

        4-5  震源断層モデル等の構築に関する共同研究      (地震研、纐纈)【首1-1-22

[] その他

 

(4)配布資料一覧

1-1-1            首都直下地震防災・減災特別プロジェクト研究運営委員会規則

1-1-2            「首都直下地震防災・減災プロジェクト」の経過報告

1-1-3            地震研共同利用・特定共同研究の公募

1-1-4            地震計を用いた自然地震観測によるプレート構造調査

1-1-5            伊豆衝突帯の地震活動調査によるプレート構造調査研究

1-1-6            統合処理によるプレート構造調査研究及びデータ保管

1-1-7            稠密発震反射法地震探査による地殻構造調査研究

1-1-8            自然地震波干渉法による地殻・上部マントル構造調査研究

1-1-9         首都圏下のプレート相互作用を考慮した地殻・上部マントル構造解析研究   
1-1-10         長時間地殻変動からみた首都圏下の地殻構造調査研究

1-1-11          地震記象の収集と解析による過去地震の調査研究

1-1-12          東北地方の地震記象を用いた首都圏の過去地震の調査研究

1-1-13          国外で記録された首都圏の過去地震の記象の収集とデータベース化

1-1-14          被害記録による首都圏の歴史地震の調査研究(欠番) 

1-1-15          液状化痕等による首都圏の古地震の調査研究

1-1-16          考古遺跡における液状化痕データの収集並びにデータベース化

1-1-17          過去地震の類型化と長期評価の高度化に関する調査研究

1-1-18          強震動予測手法と地下構造モデルに関する調査研究

1-1-19          震源断層モデルの高度化に関する調査研究

1-1-20          強震観測研究の高度化に関する調査研究

1-1-21          地盤構造モデルの高度化に関する調査研究

1-1-22          震源断層モデル等の構築に関する共同研究

 

(5)出席者

(委員)

1.(研究実施機関研究者)

東京大学地震研究所                 教授     平田 直

東京大学地震研究所               特任教授     笠原敬司

東京大学地震研究所                准教授     酒井慎一

東京大学地震研究所                 教授    佐藤比呂志

東京大学地震研究所                 教授     島崎邦彦

東京大学地震研究所                 教授     纐纈一起

東京大学地震研究所                准教授     都司嘉宣

2.(再委託先機関研究者)

防災科学技術研究所              センター長     小原一成

神奈川県温泉地学研究所            主任研究員     棚田俊收

千葉大学理学部                   教授     佐藤利典

                              (伊藤谷生委員の代理)

名古屋大学大学院環境学研究科           准教授     山中佳子

東北大学大学院理学研究科              教授     海野徳仁

(財)地震予知総合研究振興会          解析部長     松浦律子

産業技術総合研究所              センター長     杉山雄一

京都大学防災研究所                 教授     岩田知孝

防災科学技術研究所         プロジェクトリーダー     藤原広行

東京工業大学総合理工学研究科            教授     翠川三郎

3.(上記以外の有識者)

(委員長)(独)海洋研究開発機構            理事        末廣 潔

東北大学大学院理学研究科              教授    長谷川 昭

地震予知総合研究振興会            センター所長    阿部勝征

国土地理院 地理地殻活動研究センター     センター長     村上 亮

気象庁地震火山部地震予知情報課           課長     吉川澄夫

東京都総務局              企画調整担当部長     鈴木省五

横浜市安全管理局危機管理室             室長     鈴木 洋

 

(オブザーバー)

(委託元)

文部科学省研究開発局地震・防災研究課       課長補佐    奥 篤史

文部科学省研究開発局地震・防災研究課      地震調査官   小河原隆広

文部科学省研究開発局地震・防災研究課        調査員    奥野智久

(再委託先等)

防災科学技術研究所                  研究員   関根秀太郎

東京都総務局              防災専門員(主任)    笹井洋一

東京都総務局                   防災専門員    萩原弘子

東京都総務局総合防災部防災管理課     防災事業推進係長    内田峰夫

横浜市安全管理局危機管理室      情報・技術等担当課長    岩崎伸秀

横浜市安全管理局危機管理室       情報・技術担当係長    曽我幸治

(地震研究所・事務局)

東京大学地震研究所                  助教    中川茂樹

東京大学地震研究所            産学官連携研究員    石辺岳男

東京大学地震研究所            産学官連携研究員    加藤直子

東京大学地震研究所            産学官連携研究員    引間和人

東京大学地震研究所             学術研究支援員    川北優子

東京大学地震研究所                 事務長    中塚数夫

東京大学地震研究所           研究支援チーム係長    中村 透

 

(6)議事録

(開会)

1.      平田委員から第1回首都直下地震防災・減災特別プロジェクト運営委員会を開催する旨の発言があった。

2.      事務局から配布資料、平田委員より出席者の確認があった。

3.      文部科学省奥オブザーバーから挨拶と本プロジェクトの説明があった。

4.      出席者全員が自己紹介を行った。

5.      東京都総務局鈴木委員、横浜市安全管理局鈴木委員より挨拶と各自治体における防災への取り組みの紹介を行った。

 

(議事)

(1)運営委員会

・首都直下地震防災・減災プロジェクト研究運営委員会について
  平田委員より資料1−1−1に基づき、運営委員会の構成について説明があった。末廣委員長より挨拶と本プロジェクト遂行に
 あたっての姿勢が述べられた。また、委員長に事故あるときの代理として平田委員を指名し、承認された。

・「首都直下地震防災・減災プロジェクト」の経過報告
  平田委員より本プロジェクトの全体の目的・計画と研究体系について資料1−1−2に基づいて説明があった。

・地震研共同利用・特定共同研究の公募
  平田委員より特定共同研究の課題について資料1−1−3に基づいて説明があった。

 

(2)研究計画 (5カ年の全体計画と平成19年度の実施計画・進捗状況について)

1.地震計を用いた自然地震観測によるプレート構造調査

・酒井委員から資料1−1−4に基づいて「地震計を用いた自然地震観測によるプレート構造調査」について説明があった。
平田委員より必要であれば気象庁の一元化で使っていただく事も可能である、との付言があった。

棚田委員から資料1−1−5に基づいて「伊豆衝突帯の地震活動調査によるプレート構造調査研究」について説明があった。

・小原委員から資料1−1−6に基づいて「統合処理によるプレート構造調査研究及びデータ保管」について説明があった。

・長谷川委員より酒井委員へ取得されるデータの品質についての質問、小原委員へプレート境界性状調査と首都直下地震との
関連についての質問があった。また、末廣委員より文部科学省からの地震計設置施設への協力依頼に関しての質問があった。
さらに末廣委員より、観測結果等により次年度以降の計画の改善等の不可について質問があり、平田委員が可能と返答した。

 

2.制御震源を用いた地殻構造探査

・佐藤(比)委員から資料1−1−7、1−1−8、1−1−9に基づいて「稠密発震反射法地震探査による地殻構造調査研究」、
「自然地震波干渉法による地殻・上部マントル構造調査研究」、「首都圏下のプレート相互作用を考慮した地殻・上部マントル構造解析研究」
に関して説明があった。

・佐藤(利)委員から資料1−1−10に基づいて「長時間地殻変動からみた首都圏下の地殻構造調査研究」に関して説明があった。

 ・平田委員より制御震源を用いた地殻構造探査の内容に関して付言があった。

・長谷川委員より「1.地震計を用いた自然地震観測によるプレート構造調査」分野との測線の位置関係について確認があった。
さらに具体的なモデリングについての質問があった。

・末廣委員より「2.」分野の全体像がつかみ難いとの指摘があった。また、地震とテクトニクスに関しての質問があった。

 

3.歴史地震等の記録の収集、整理及び再評価

・山中委員から資料1−1−11に基づいて「地震記象の収集と解析による過去地震の調査研究」に関しての説明があった。

・海野委員から資料1−1−12に基づいて「東北地方の地震記象を用いた首都圏の過去地震の調査研究」に関しての説明があった。

・松浦委員から資料1−1−13に基づいて「国外で記録された首都圏の過去地震の記象の収集とデータベース化」に関しての説明があった。

都司委員から「被害記録による首都圏の歴史地震の調査研究」に関して説明があった。

・島崎委員から資料1−1−15に基づいて「液状化痕等による首都圏の古地震の調査研究」に関して説明があった。

・杉山委員から資料1−1−16に基づいて「考古遺跡における液状化痕データの収集並びにデータベース化」に関して説明があった。

・島崎委員から資料1−1−17に基づいて「過去地震の類型化と長期評価の高度化に関する調査研究」に関して説明があった。

・末廣委員より「3.」分野の対象年代に関して質問があった。また、長谷川委員よりスラブ内地震のモーメント放出率の算出に関しての質問があった。

 

4.震源断層モデル等の構築

・纐纈委員から資料1−1−18に基づいて「強震動予測手法と地下構造モデルに関する調査研究」に関して説明があった。

・岩田委員から資料1−1−19に基づいて「震源断層モデルの高度化に関する調査研究」に関して説明があった。

・藤原委員から資料1−1−20に基づいて「強震観測研究の高度化に関する調査研究」に関して説明があった。

・翠川委員から資料1−1−21に基づいて「地盤構造モデルの高度化に関する調査研究」に関して説明があった。

・纐纈委員から資料1−1−22に基づいて「震源断層モデル等の構築に関する共同研究」に関して説明があった。

・末廣委員から「4.」分野内における連携に関して説明があった。

 

(研究計画全体に関して)

・長谷川委員より地震災害軽減に向けてアウトプットがはっきりと見えないという印象を持った、今後計画全体を上手く考えていく必要がある、
とのコメントがあった。

・阿部委員より本プロジェクトは防災・減災が目的であるので常に防災面を意識しながら研究を進めて欲しいとのコメントがあった。

・村上委員より南関東にターゲットが集中している印象があり、フィルピン海プレートが重要であるならばもう少し西側まで入れたほうが良いのでは、
とのコメントがあった。

・吉川委員より観測網の引継ぎに関して前向きであるとの発言があった。また、今後の結果が気象庁の緊急地震速報に役立てる事ができることを
期待しているとの発言があった。

・東京都総務局鈴木委員より防災・減災につながる視点について、行政と連携できるところがどういうところか、など考えていきたいとの発言があった。

・横浜市安全管理局鈴木委員より市町村の防災行政に携わる立場としては結果を期待しており、結果を防災対策にどうつなげていくかが重要であるとの
発言があった。

 

・平田委員より本プロジェクトの目的である防災・減災にむけてアウトプットを考えていくことと同時に、理学的に未解決な問題に取り組んでいくとの
発言があった。また、研究の方向性を明らかにする必要性があることを述べた。

・平田委員より今後の委員会の開催について、ホームページ作成、報告書作成について発言があった。

・笠原委員より本プロジェクトは大規模なものであり、多数の観測点を作っていくために自治体の協力が重要であるとのコメントがあった。

・末廣委員より「防災・減災」が目的であるということは大変な責任がかかっているものであり、どのようにして自治体のニーズにこたえられるのか
よりいっそうのダイアログが必要であるとの発言があり、閉会とした。