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地震研究所談話会2005年5月
弾性球体地球モデルに関する歪変化の理論
孫文科・大久保修平・付广裕(東京大学地震研究所)
本研究では、地殻に準静的な変位(食い違い)を与えたときの歪変化について,弾性球体地球モデルを使った理論計算を行った。地震時の変形(変位、重力、歪など)に関する研究では、地球を均質な半無限体と仮定した、半無限体地球モデルがよく使われてきた。測地技術の発展に伴い、震源から遠く離れた地域でも、大地震によって生じた地殻変動を検出できるようになったが、全地球で観測された歪変化を解析及び解釈するためには、地球の曲率と成層構造の影響を考えなければならない。そこで、これまでの半無限体地球モデルではなく、球体地球モデルが必要となることから、本研究では、球体に関する地震時の歪理論を考えた。 |
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球体地球モデル(図1)に対して、4 種類の断層モデルを考え、これまでの変位と重力に関する研究と同じ方法(Sun and Okubo 1992--)を使って、下式のような計算式を得た。 数値結果と半無限体地球モデルに関する理論(Okada, 1985)で計算された結果(図2)を比べることによって、この理論が正しいことが分かった。
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