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2005年9月号

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目次

今月の話題
阿部勝征教授 防災功労者防災担当大臣表彰受賞
在外研究だより
米国での滞在記(流動破壊部門 教授 堀 宗朗)
第830回地震研究所談話会(補遺)

今月の話題
阿部勝征教授 
防災功労者防災担当大臣表彰受賞

 阿部勝征教授(地震予知情報センター長)は「防災に関する教育や普及活動において積極的な活動を展開したことと中央防災会議専門委員として防災行政の推進に多大な貢献をしたこと」により平成17年防災功労者防災担当大臣表彰を受賞しました.

授賞式は9月6日に内閣府講堂で開催され,村田 吉隆 防災担当大臣より表彰状等を受けました.

在外研究だより

米国での滞在記

流動破壊部門 教授 堀 宗朗

 著者は2004年12月より2005年8月まで,米国カリフォルニア大学ディビス校に滞在する機会を得た.バークレイ校を始め全10校あるカリフォルニア大学の半数以上は世界でトップ50にランクし,ディビス校もその一つである.総じて研究のレベルは高い.その一方,社会からは教育に対する要求が強い.カリフォルニア州の公立大学には,州立大学(State University)とカリフォルニア大学(University of California)がある.州立大学は比較的入学が容易であり教育重視の大学である.カリフォルニア大学は研究重視の大学であり,充実した大学院を持っている.しかし,この状況が変化しつつあるようである.カリフォルニア大学に対して高度な教育を実施する要求が強いのである.実際,ディビス校は夏季休業がなく,1年中講義を開講している大学となっている.この点を背景として,本記は,ディビス校での滞在中に著者が感じた,カリフォルニアの教育に関する雑感をまとめたものである.我が国の大学も変革期にあるが,著者の雑感が参考にでもなれば望外の喜びである.

 意外に思われるかもしれないが,イラクへの出兵が大学の研究予算に影響を与えている.出兵には国家予算が使われているため,そのあおりを受けているのである.大学に研究基金を配る最大の組織として,国立科学基金(National Science Foundation)があるが,その予算は低減されているそうである.大学に研究予算を配る他の国立機関も同様であり,大学の教員が研究予算を獲得することが難しくなっている.このような研究資金は競争的研究予算と呼ばれ,研究内容や計画を書いた申請書を提出し,審査を受ける.審査結果が良ければ,申請された研究予算に適当な見直しが加えられて資金を獲得することになる.高い評価を受けた申請であっても,配分する予算がないため研究資金を獲得できない例が多数あることを耳にした.なお,米国ではライフサイエンスに関する研究が極めて活発である.研究資金も集中している.このため,ライフサイエンス以外の学問分野に準備された予算は相対的に低下している.この厳しい状況の中で,著者が属する工学分野では,全米の地震工学実験機関を高速ネットワークで結ぶ超大型プロジェクトが開始している.このプロジェクトを維持する予算のため,他の工学分野の研究予算にも皺寄せがきている,との話を聞いた.

 著者の私見であるが,米国の長期的な研究予算の分配状況は,研究者層の厚さ薄さに大きな影響を持つ.博士課程の学生が研究予算を使って雇用されるためである.簡単に言えば,大きな研究予算を獲得した教員は,多数の大学院生やポスドクを雇用して,研究を実行する.したがって,研究予算が減少すると,大学院生やポスドクの数は減る.特に,全米の自然科学研究を支える優秀な留学生の数は配分される研究予算の額に強く依存する.ライフサイエンス分野はさておき,イラク出兵が長期化すると,他の自然科学や工学分野の若年研究者層が減少する可能性は考えられる.なお,カリフォルニア大学の工学分野では,現在,中華民国の出身者が圧倒的である.彼らは工学研究を支えている人材である.研究資金が縮小すると奨学金獲得の競争が激しくなり質は向上するが,層が薄くなることは否めない.一方,中華民国の発展のスピードからみて,近い将来,中華民国からの留学生が激減することを懸念する声もある.ライフサイエンス以外の米国の科学技術研究は,人材の点で岐路に立たされることを懸念しているのである.

 予算の話が続いて恐縮であるが,カリフォルニア大学はカリフォルニア州の大学であるため,州政府から運営予算を得ている.カリフォルニア州政府は赤字状態であり,予算削減が進められている.カリフォルニア大学の予算も例外ではない.例えば,カリフォルニア大学全体での学生定員や,各大学の専攻毎の学生定員や教員数を変える等,抜本的なレベルでの見直しが迫られているようである.前述のように,社会からの大学での高等教育に対する要求は強く,教員の仕事量は増加している.勿論,仕事量の不満は常にあると思われる.しかし,中堅の大学教員にとって,研究予算獲得の状況は厳しく,また,教育にも高い要求が課せられていることは事実である.なお,努力をした結果,教育の成果が上がったかどうかは疑わしい.一例に過ぎないが,情報工学関係では,学生数が増えた分,質が低下したとの評価があるそうである.企業関係者からの見聞であるが,カリフォルニアでは,スタンフォード大卒でなければ情報工学の良い企業には就けない,との評価があるそうである.大学生を採用する企業の目は極めて厳しい.

 予算に関しては暗い内容であったが,全米やカリフォルニアで高等教育や教育そのものが社会的関心事であることは事実であり,活発な議論が行われている.我が国のマスコミでも取り上げられるが,進化論と創世記の教育(進化論を教育する際,聖書にある創世記も同様に教育すべきであるという意見),若年層の学力低下(学級崩壊がニュースにならないレベルに達している,学力の格差は激しく公立校が機能しない,等の話を聞いた),高校を卒業できる生徒の割合の低下(ニートは),などなど,刺激的なテーマがある.中でも,ライフサイエンスに関する高い関心があることは特筆に価すると思われる.地元の新聞でも,科学面にはライフサイエンスが取り上げられることは多い.なお,ディビス校は,バークレイ校の農学部が独立して設立されたという経緯があり,農学に近い分野でのライフサイエンスの研究は活発である.多額の研究予算の獲得が学内ニュースとなっていた.また,著者がお世話になった土木工学科でも,ライフサイエンスと関連の強い環境系は強い人気を持っている.実学志向の強い全米では工学部に優秀な学生が集まる傾向があるが,土木工学の環境系の大学院には,生物学や生化学を卒業した学生も多く入学しており,大学院生の研究意欲は極めて高い.学科で運営している計算機室は,週末は環境系の学生が独占していた.長時間にわたって真面目に議論をしており,ほとほと感心したことを記憶している.ちなみに,ここ数年は就職状況が良好であるため,ディビス校の工学部では土木工学科が一番の人気学科であり,相応の学生が土木工学科に在籍している.土木工学科には環境系の他,交通,構造,地盤の全4つの系があるが,環境系の大学院生の研究意欲の高さは際立っているように感じられた.

 著者が滞在中にスマトラ島地震が発生し,発生後数日の間はTV・新聞でも連日報道が続いた.我が国に比べ,国際ニュースに関する関心が低い米国では珍しい取り扱いであり,ロンドンのテロ事件と比較しても,報道の量は多かったように感じられた.サンアンドレアス断層を抱えたカリフォルニア州特有の事情があるためであろう.地震の話題では,「どのように地震に備えるか」が問題になるが,耐震性の強化が方策となる我が国と比べ,地震保険が方策として議論されることが多いようであった.その一因として,地学離れ,があるのかもしれない.実際,地震に関する基礎的知識に欠けている大学人が多いことはしばしば感じる.地殻やマントル,断層,ということを理解していない人は相当多数を占めるかもしれない.これが一因となって,ともかく保険があれば大丈夫,という態度に繋がるかもしれない.自動車事故に対しては,保険をかけると同時に,自動車そのもの安全性に対して関心を持つ大学人が多いようである.それにもかかわらず自宅の耐震補強に対しては全く関心がないようである.話が脱線するが,米国の自然災害の中では,ハリケーンとトルネードが被害数が多い.トルネードから自宅を守るは特に手の打ちようがなく,保険頼みにならざるを得ないことが現状であろう.地震も手の打ちようがない,ということで認識されていのかもしれない.事実誤認である.

 ディビスの高校では,地学は勿論,物理に関する講義は,一部の生徒を除き,全く人気がないとの話も聞いている.その一方で生物に関する生徒の関心は熱烈だとのことであるが.なお,ディビスの公立教育は全米でトップクラスである.カリフォルニア州が実施する全小学生を対象とした学力試験では,まさに,ずば抜けて高い点数を取っている.このような優秀な若年層にとって,自然科学は生物学やライフサイエンスを意味するのであろう.学門分野の栄枯盛衰は世の常であろうが,現代工学の基礎である物理に対する関心が低いことは否定しがたい事実のようである.なお,極端の例であろうが,全米の物理・応用物理の一つのメッカであったカリフォルニア工科大でも総長を始めとしてライフサイエンスに傾倒していると耳にしている.

 最初にお断りしたように,とりとめもなくカリフォルニアの教育に関する雑感をまとめた.説明不足の点や,著者の思い込み・勘違いも目に付くであろうが,ご容赦願いたい.しかし,大学と社会の関係,また,科学自体が大きく変わりつつあることは確かであり,変化への対応が大学に求められていることは否定し難い.何を残し何を変えるかは,何時の世でも難問である.また,地球物理学や地震工学の分野で起こっている変化は,もしかしたら縮小を向いているものかもしれない.この問にどのような答えを出すかは後世に大きな影響を与えると思われる.カリフォルニアでは一部見切り発車が起こっており,問答無用でこの分野の縮小が要求され実現しているようにも見受けられる.未だ余裕がある我が国では,大学人がきちんとした対応を実行すべきであるように思われる.

第830回地震研究所談話会(補遺)

マリアナ沈み込み・島弧・背弧系上部マントルの電気伝導度構造

馬場聖至1・島 伸和2・後藤忠徳3・市來雅啓3・Katrin Schwalenberg4・歌田久司1・末広 潔3
1 東京大学地震研究所 2 神戸大学内海域機能教育研究センター 3 独立行政法人 海洋研究開発機構 4 トロント大学

 本日は、マリアナの沈み込み帯でどのような電気伝導度構造が得られているのかを、お話しさせていただきます。これは、私が6月までおりました独立行政法人海洋研究開発機構で3年かけて行ってきた研究で、現在も継続しています。

baba001マリアナ海域における電磁気観測

 観測を行ったマリアナ海域の海底地形を図1に示します。マリアナ海溝では、太平洋プレートが年46mmの速さでフィリピン海プレートの下に沈み込んでいます。矢印は、沈み込みの方向を示しています。マリアナ海溝の西側にはマリアナ島弧があり、その背後にマリアナトラフがあります。マリアナトラフは現在も拡大を続けている活動的な背弧海盆で、拡大様式は低速で非対称です。東側の拡大速度はよく分かっていませんが、西側の年15mmよりもさらに遅そうだということが、GPS観測や地磁気などの調査から分かっています。マリアナトラフの西側には、かつての火山弧である西マリアナ海嶺、そしてパレスベラ海盆があります。

 このマリアナ海域に2001年秋、海底電位差磁力計(OBEM:Ocean Bottom Electromagnetometer)を11台設置し(site 1?11)、半年から1年間の観測を行いました。その結果、site 1、site 3、site 8、site 9、site 11の5点で、海底の電場と磁場の変動データを取ることができました(図2)。この海域では、ほかの観測によって取られたデータもあります。本研究では、2001年の観測で得られた5点と、2005年に得られたOBEM2、1983年に得られたS1とS2を加えた、比較的直線状に並んでいる合計8点のデータを使って、上部マントルの2次元電気伝導度構造を調べました。

MT法により電気伝導度構造を求める

 観測によって得られた電磁場変動データをMT(Magnetotelluric)法によって解析することで、海底下の電気伝導度を導き出します。MT法では、各観測点で得られた水平2成分の電場変動(E)と磁場変動(B)のスペクトル間のトランスファー(変換)関数を求めます(図3)。このトランスファー関数をMTインピーダンス(Z)と呼びます。MTインピーダンスが海底下の電気伝導度に関する情報を持っているわけです。ここでは、X軸は拡大軸に平行な方向、Y軸は拡大軸に垂直な方向に取ってあります。MTインピーダンスはテンソル量になっていて4つ成分がありますが、2次元構造が卓越している場合、XXとYYの対角成分は非常に小さく、XYとYXの非対角成分が主要な成分になります。電流がXの向き、つまり拡大軸に平行方向に流れる場合を「TEモード」と呼びます。また、電流がYの向き、つまり拡大軸に垂直方向に流れる場合を「TMモード」と呼びます。

baba003 このようにして得られたデータをインバージョン(逆解析)して電気伝導度構造をモデル化するのですが、その前に海底地形の効果を補正します。海水はその下の地殻に比べて高伝導度なので、海底面が大きな電気伝導度境界になっています。海底地形の凸凹がデータに影響するため、まず海底地形の影響を取り除き、得られたデータをインバージョンします。TEモードのみのデータをインバージョンした場合と、TMモードのみをインバージョンした場合、両方を同時にインバージョンした場合の3通りの解析を行っています。

 図4と図5が、得られた電気伝導度構造のモデルです。それぞれの図の上に描かれているのは、測線に沿った海底地形です。赤い矢印が、拡大しているマリアナトラフです。その東側には島弧とマリアナ海溝があり、そこから東が太平洋プレートになります。三角形は、観測点の位置を表しています。横軸は拡大軸からの距離、縦軸は350kmまでの深さを示しています。赤色が電気伝導度の高い領域、青色が低い領域です。

baba004

 図4左は、TEモードのデータのみインバージョンしたモデルです。これは、拡大軸と平行方向の電気伝導度だと考えることができます。それに対して図4右はTMモードのみをインバージョンしたモデルで、拡大軸に垂直方向の電気伝導度の構造になっています。

baba005 もしマントルが等方的な電気伝導度を持っていたとすると、両者は理想的には同じようなモデルになるはずです。二つのモデルに共通している特徴は、上が青く、下が赤いことです。点は、震源分布を示しています。そこに沈み込むプレートがあります。実は、MT法のデータは、低伝導度の所にはあまり感度がありません。沈み込むプレートは低温で電気伝導度が低いと考えられるので、震源分布に沿って電気伝導度が低いものがあるという制約を与えています。また両者に共通する特徴として、背弧側のマントルの方が太平洋側より高伝導度である、という結果が得られています。

 一方、両者の違いは、背弧側ではTMモードのモデルの方がTEモードのモデルよりも高伝導度である点です。これは、もしかしたらマントルの異方的な構造を表しているのかもしれません。

 TEモードとTMモードを同時にインバージョンして得られた電気伝導度モデルが図5です。このモデルでもやはり深度数十kmまでは低伝導度で、その下が高伝導度になっています。しかも、背弧側の方が太平洋側より高伝導度であるというモデルが得られています。

電気伝導度変化の要因

baba006 電気伝導度がどのようなパラメータによっているかというと、第一義的には温度が効いています。高温になると高伝導度になります。また、部分溶融(メルト)があり、しかもメルトがつながっていると、高伝導度になります。鉱物中では、水素イオンが拡散することで電気を運びます。そのため、鉱物中に溶解した水素イオンがたくさん含まれている、つまり水の量が多い鉱物ほど高伝導度になります。また、水素イオンの拡散速度は、鉱物の結晶軸の方向によっても異なることが実験から分かっています。もし、マントル対流などによって鉱物の結晶軸が並んでいたとすると、異方的な電気伝導度となって表れます。オリビンはa軸方向の拡散が大きいので、a軸方向に並んでいると高伝導度になると考えられています。

 標準的な温度の場合、オリビンの電気伝導度がどのように変化するかを図6に示しました。ドライなオリビンの場合、電気伝導度は0.01S/mよりも低くなります。図4と図5のモデルにおける青色に相当します。そこに、水が入ってウェットになってくると、電気伝導度が1桁から2桁上がります。さらに、結晶がa軸方向に並びかつ水に飽和していると、1S/mを超える高電気伝導度になります。

マリアナトラフと東太平洋海膨の比較

 マリアナトラフの背弧側の電気伝導度構造について、東太平洋海膨ですでに得られている電気伝導度構造と比較してみます(図7)。深度数十kmまでが低伝導度で、その下が高伝導度である点は両者で似ています。青い領域は、ドライのオリビンの電気伝導度と同様です。赤い領域は、水がある程度入っている場合の電気伝導度に相当します。

 なぜこのような境界ができるかは、次のように解釈することができます。拡大軸の下で部分溶融が生じると、固相中に含まれていた水がメルトの方に抜けてしまい、固相から水がなくなってしまいます。その結果、乾いた鉱物が両側に広がります。部分溶融が進む深さは、60?70kmと見積もられています。その深度と、低伝導度から高伝導度へ変わる電気伝導度境界がよく合っています。つまり、部分溶融による水の再分配を、低伝導度から高伝導度への電気伝導度のパターンが表していると考えられます。

 また、東太平洋海膨では、拡大軸に平行な方向の電気伝導度よりも、拡大軸に垂直な方向の電気伝導度の方が高いというモデルが得られています。マリアナトラフでも、ひいき目に見ると似ているように見えます。これは、オリビン結晶のa軸の配列ということで説明できるかもしれません。

baba007

背弧側の電気伝導度は太平洋側の約3倍

 次に、マリアナ海域における背弧海盆マントルと太平洋側マントルの電気伝導度の違いを見てみます。背弧海盆マントルは、太平洋側より約3倍も高伝導度です。このデータについて検証を行いました。背弧海盆マントルと太平洋側マントルを同じくらいの電気伝導度にすると、いままで説明していたデータと合わなくなることが分かりました(図8右)。背弧海盆マントルと太平洋側マントルの電気伝導度に3倍程度の違いがあるのは本当らしい、ということが確かめられました。

 図8左下はグローバルトモグラフィーの結果で、P波加速度構造です。海の下なのであまり解像度はありませんが、地震波においては背弧側が太平洋側より低速度になっていることが分かります。

baba009 電気伝導度と地震波を市來雅啓らの方法で温度に焼き直したものが、図9です。電気伝導度から求めた温度も、地震波速度から求めた温度も、やはり背弧側の方が約100度高くなっています。しかし、電気伝導度から求めた温度の方が、より高く見積もられています。この違いは、水の量に起因していると思います。P波加速度は鉱物中の溶解した水素イオンの影響をあまり受けませんが、電気伝導度は先ほど言ったように水素イオンの影響を大きく受けるためです。

まとめ

 中部マリアナトラフを横切る海底MT観測によって、太平洋からパレスベラ海盆に至る2次元の上部マントルの電気伝導度構造を推定しました。その結果、背弧側では深さ70kmに低伝導度から高伝導度に変わる境界があり、それは部分溶解による水の再分配で説明できると考えられています。そしてもう一つ、背弧側マントルの方が太平洋側マントルよりも電気伝導が約3倍高い。これは、温度が約100度高いことと、マントルが水を含んでいることで説明できると考えています。

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