東京大学地震研究所年報 2001
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東京大学地震研究所年報 2001


「東京大学地震研究所年報2001」は,2001年の地震研究所の活動概要,2000年1月-2001年12月の教官等
の教育・研究活動,教官の社会活動,教官(助手)の業務活動,技術官の研究支援活動等を掲載したものです.

                       [2002年(平成14年)3月発行 東京大学地震研究所 自己点検委員会]
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表紙絵の説明

海半球ネットワーク計画の目的の一つは,西太平洋を中心とする海半球に地震・地球電磁気・測地からなる
地球物理観測網を展開し,西太平洋下の深部構造を求めることである.その中でも,海半球ネットワークの
海底リファレンス観測点と位置付けられている海底掘削孔内地球物理観測点の設置が平成13年度に完了した.

観測点は,三陸沖日本海溝陸側斜面(JT-1及びJT-2),北西太平洋海盆(WP-2),西フィリピン海盆(WP-1)
の3地点,4つの掘削孔に設置された.JT-1及びJT-2は,広帯域地震観測,歪・傾斜の測地観測を行い,
WP-1とWP-2は広帯域地震観測を行う.海底掘削孔内に設置された各種センサーは,海底にある電源及び
記録部と孔内ケーブルにより,接続されている.それぞれの装置の接続には,水中で着脱可能なコネクタを
利用している.そのため,電源の交換及び記録の回収は,無人潜水ロボットにより可能となった.

平成13年度には,最後に設置予定であったWP-1観測点において国際深海掘削計画の掘削船による海底孔
の掘削及び各部の設置が行われた.また,WP-2観測点においては,平成12年10月から開始した観測のデ
ータが無人潜水ロボットにより回収され,約3ヶ月間の連続記録が得られた.この観測期間中に,120個以上
の遠地地震が記録された.

[左上]海半球ネットワーク広帯域地震観測点の配置.黄:陸上及び島嶼観測点,橙:海底孔内地球物理観
測点,青:IRIS観測点

[右上] WP-1観測点にて掘削船「ジョイデスレゾリューション号」の船上で設置を待つ電源・記録部ユニット.
ユニット上部の平らな面は無人潜水ロボットの作業台を兼ねている.平成13年4月24日撮影

[左下] WP-2観測点,水深5562mの深海盆における海底掘削孔内地震観測点海底部の状況.ユニット上部
にある球体に記録部が収められている.海洋科学技術センター無人探査機「かいこう」により,平成13年8月
5日撮影.

[右下] WP-2観測点で観測中の平成13年11月16日に記録された地震波形(上下動成分).震源はパプア
ニューギニア付近で,ほぼ同位置で2個の地震が発生した.震央距離は約46°.下は,WP-2観測点と
震央位置.観測期間中,記録された最も遠い地震は,南サンドイッチ諸島付近で発生した地震であった
(震央距離165°)

                            (東京大学地震研究所 篠原雅尚・金沢敏彦)
 
 

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