図14 四国東部から紀伊半島沖合いまでの(a)沈み込む海洋性地殻内および(b)上盤側プレート最下部でのVp/Vs.赤い星印は低周波地震の震央を示している.構造不均質や地震活動から,本領域は海溝軸に垂直な境界によってA~Cのセグメントに分割できる.セグメントC内の上盤側プレート最下部において$V_{p}/V_{s}$が高くなっているが,水が多く存在し,プレート境界が安定滑りをしていると考えられる.一方,セグメントB内の海洋性地殻内でVp/Vsが小さいにもかかわらず低周波地震が発生しているが,これはプレートの形状によってセグメントBから水が入ってきていると解釈もできる.