図9 弾性エネルギーの変化率(縦軸)と,変形に加えられた仕事率(横軸)の関係を,様々な粘弾性応答に対して示す.完全弾性変形の場合,両者がつり合い,傾き1の直線上の状態を取る.弾性変形,粘性流動,応力緩和等の代表的な粘弾性応答は,この図において,放射状の直線上の状態として表現される.変形に伴う散逸は常に正であるので,実現しうる状態は,色を付けた半空間に制限される.ある点(星印)から完全弾性変形の直線までの鉛直長さ(矢印で示された長さD)が散逸率を表す.ある点の変形状態に対する脆性度βは,その点と原点を結ぶ直線とβ=0の直線のなす角を1から-1の間に規格化したものとして定義される.