4.1 人員構成

地震研究所における2009年以降5年間の職種別在員数推移を表1,2013年5月1日現在の教員(教授・准教授・助教)及び技術職員の在員数年齢別構成を表2に示す.教員のポスト数は恒久的に削減され続けているが,学内再配分ポストの獲得に成功したことで,2009年と2013年を比較すると,1名減にとどまっている.しかし,再配分ポストは時限付であり,継続してポストを獲得するためには,絶えず新規のプロジェクトを立案していく必要がある.現在,地震研における教授:准教授:助教の人数比率は約1:1:1.2であるが,この比率は東京大学の他の理科系部局における1:1:0.8に比べ,助教人数割合が多い.地震研究所では,固体地球科学における観測研究を長期的に実施するため,若いテニュア研究者が多いことが望ましく,また新規プロジェクトに繋がるブレークスルーを目指す研究を推進する観点からも,柔軟な発想が可能な若い助教の活躍に期待している.これらの観点を考慮して,現状の他部局に比べて助教の比率がやや高いという人員比率は望ましいものであると認識している.ただし,固体地球科学系へ進学する学生数の減少を考慮すると,この先助教候補者数が減少し,自然に同数比率(1:1:1)に近づくことが予想される.今後の人事を検討するにあたっては,教員の全体構成を常に念頭に置きつつ,一方で,極めて優秀な候補者がいる場合には,外国人教員の雇用等を含めた,多様かつ柔軟な対応が必要となるものと考えている.