三宅島・神津島近海の地震活動の推移

 

 20008月までに山頂部の陥没を伴う噴火を引き起こした三宅島では,同年9月から多量の火山ガス放出し始め,その量を減少しながらも2003年初頭まで継続している.山頂陥没に平行して起こったと考えられる神津島方向への地下マグマの移動は818日に停止したものと考えられるが,それ以降も,地震活動は三宅島や神津近海では低くなりながらも発生し続けた.

 三宅島から始まった地震活動は,すぐに三宅島の北西海域に移動し,M6級の地震5 個を含む活発な活動が三宅島・神津島近海およびその周辺部で発生した.これらの地 震活動は海域で発生したため,自己浮上型の海底地震計とテレメータブイ方式の海底 地震計を設置して詳細な震源分布を求めた.その結果,震源は深部で薄い板状 の分布になっていることが明らかになった。さらに、その震源分布の移動や上昇が明 らかになり,地下のマグマの貫入や移動を示唆する重要な情報になっている.

 

 

震央分布の時間変化(Movie:MPEG FILE)