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地震研究所では、現在進行中の地震火山研究・教育活動情報の公開のために、WWWを運用している。ホームページでは地震カタログや広帯域地震波形データ、そして電磁気データ等の公開データベースの配布も行っている。図1はWWW(http://www.eri.u-tokyo.ac.jp)のトップページである.

1 地震研究所WWWトップページ

 

 

 

公 開 講 義

 

 1991年の雲仙普賢岳で発生した火砕流や1995年1月に発生した兵庫県南部地震では多くの尊い命が失われ,我が国は地震や火山噴火の脅威に常にさらされてことをあらためて認識させられた.地震研究所では,地震や火山の基礎研究,地震予知・噴火予知研究や災害防止に関する研究を直接的に社会に伝達することも重要な責務であると考え,1992年より一般公開とともに,社会人を対象とした公開講義を始めた.下表に示すように,公開講義は2002年で11回目になる.

 公開講義・一般公開については,都下23区の広報紙・商業紙の情報欄,学内の広報誌や地震研究所広報を通して宣伝をするとともに,全国の大学の地球科学系学科,東京及び隣接県の中学・高校や都道府県庁の防災関係課等へポスター・案内状を送付している.また近年は,ホームページに掲載した案内等,インターネット経由で情報を得て来場される方が増えてきている.

 毎回幅広い年齢層の方々に聴講していただいている.40〜50歳代の方も多く,社会的に多忙な年代ながらわざわざ参加いただいたことを,講師をはじめ所員一同大変喜んでいる.また,10代の若い学生・生徒も目立ち,将来当研究所で研究を推進する人材が聴講者から生まれる可能性も大いにあることを大変喜ばしく思う.受講者の大半は東京とその隣接の千葉,埼玉,神奈川県在住者であるが,県庁や市役所の防災関係者を中心に近畿,中国,九州地方などの遠方からの聴講もあった.職業に関しても,公務員,教員,会社員,主婦,学生・生徒等さまざまな分野にわたっている.

 2002年は7月25日に東京大学安田講堂で約640名の受講者が参加して行われた.聴講後のアンケート結果によると,「とてもおもしろかった」,「今後,こんなテーマの講義も聞きたい」との多くの好意的な意見の一方で,「もっとわかりやすく」,「資料を充実してほしい」等の改善を望む声もあった.こうした一般の方々からの期待に,今後とも応えていくことが必要であろう.

 

 

 

一 般 公 開

 

 東京大学地震研究所では,学生や市民の方を対象に研究活動の公表の場として「一般公開」を実施している.2002年の「一般公開」は第9回にあたり,「地球からのメッセージをとらえる」を共通テーマとして7月25日・26日に開催し,2日間で約700人の来訪者があった.各部門・センターや研究グループでは,さまざまなパネル展示や実験,コンピュータ,ビデオ映像を用い,観測・研究の方法や最新の成果について解説・紹介した.

 2002年は特に,東海地震と富士山の活動に関する特別コーナーを設け,研究の現状や観測体制,将来の予測について詳しい解説を行った.一般に関心の高い話題であるだけに,多くの見学者が集まり,活発な質疑応答がかわされた.また,大学院生による企画として,津波・カルデラ陥没等のモデル実験や,家庭にある材料でもできる手軽な実験が行われ,中高生にもわかりやすいと評判であった.今後も,ホームページによる情報発信とも連携しつつ,一般公開をより充実したものにすることが必要である.

写真1.モデル実験を見つめる見学者

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