            名前：孫文科
            職名：助教授
            所属：地球計測部門
            専門：測地学・重力

研究内容

１．球形地球における地震及び火山源によって生じる地殻変動
球体Dislocation理論を最後に完成する。この理論は、地震及び火山活動の研究、火山噴火の予知、および原子爆破の監視などに応用できる。そして、測地の手法で観測された変位、歪、重力など観測量の地球物理学での意味を答えられるようになる。この理論は地球の曲率と成層構造の影響を考えるから、地球表面にどこでも使える。実用化する計算コードは、半無限体の理論よりも正確な地殻変動の予測を可能とし、地学に広く応用できる。現在、この研究テマに関する具体的な内容は：a) 地震によって球形地球表面に生じる応力と歪の計算を定式化する; b) 火山噴火によって生じる地殻変動を研究する; c) 地球の曲率と成層構造の影響を研究し、Dislocationによって生じる静的変位の場を調査する; d) 球体Dislocation理論のすべて計算コードの実用化・最適化と公開する。

２．新しい技術重力ミッション及びその測地学へ応用に関する研究
重力ミッション（CHAMP，GRACE，GOCE）は衛星軌道から地球の重力場を直接測る技術である。この重力ミッションが実現すると、高精度の重力及びその変化データが得られることになる。これは、測地学、海洋学および地球物理学の研究に広い革命的な影響が与えることが予想できる。重力ミッションから観測された重力データを用いていろいろな研究を考えている。

３．他の研究
地球潮汐、地震発生と潮汐力の関係、地殻変動、アイソスタシー、ジオイドの精密決定。

主要論文・著書

古屋正人，大久保修平，田中愛幸，孫文科，渡辺秀文，及川純，前川徳光, 重力変化でとらえた2000年三宅島火山活動におけるカルデラ形成過程，地学雑誌，110, 217-225, 2001

Sun, W. and L.E. Sjoberg, 2001. Permanent components of the crust, geoid and ocean depth tides, Journal of Geodynamics, 31, 323-339.

Sun, W. and L.E. Sjoberg, 2001. Tidal effects on determining a point at the bottom of the sea by combining GPS and Sonar observations, Marine Geodesy, 24, 35-51.

Sun, W. and L.E. Sjoberg, 2001. Convergence and optimal truncation of binomial expansions in isostatic compensations and terrain corrections, Journal of Geodesy, 74, 627-636.

Okubo, S., M. Furuya, W. Sun, Y. Tanaka, H. Watanabe, J. Oikawa, and T. Maekawa, September, 2000. Miyake-jima (Japan) Gravity and synthetic-aperture radar data; volcano through October 2000, Bulletin of the Global Volcanism Network, V.25, No.9, 8-11.

Sun, W. and L.E. Sjoberg, 2000. Tidal effects on determining a point at the bottom of the sea by combining GPS and Sonar observations, Report No. 1053, Department of Geodesy and Photogrammetry, Royal Institute of Technology, Stockholm, Sweden.

Sun, W. and L.E. Sjoberg, 1999. Gravitational potential changes of a spherically symmetric earth model caused by a surface load, Geophys. J. Int., 137, 449-468.

Sun, W. and L.E. Sjoberg, 1999. A new global topographic-isostatic model, Physics and Chemistry of the Earth, 24, 27-32.