三宅島火山活動調査・現地報告 (大学観測班:敬称略) 2000/06/29 20:00現在 05:00 ストレチア丸三池港入港. 坂上・高橋・大湊来島.強震計5台,広帯域地震計3台. 07:00 第1回現地対策会議. 三宅村助役に強震計設置について協力依頼をし,快諾いただく. 佐久間総務課長を紹介いただく. 坂上・高橋は気象庁田中氏と共同で行動する.設置予定は 坪田中,伊ケ谷診療所,新澪池駐車場を予定. 気象庁は阿古小または阿古中に臨時震度計(加速度計)を設置予定とのこと 大湊・及川は広帯域地震計を笠地蔵,伊ケ谷(埋設),火葬場を検討中 {重要情報}防災科技研の阿古観測点(手島牧場)は,昨日調査した 阿古地区の断層の東延長上にある. 09:00 制限地域に車両で入るために通行証を発行してもらう. 品川47た5188(トラックレンタカー) 品川77ま9837(ワゴン車レンタカー) 本日海上保安庁 YS11特別便(気象庁手配)で東京に帰る5名の手配をする 悪天で海上観測ヘリは待機中 土木課福島さんに新澪池トイレについて強震設置依頼をして,OKをもらう. 三宅支庁現地対策本部FAX 04994-2-0221 10:00 西岸断層路調査隊(川辺,金子) 大鼻付近断層の北側は,開口1cm→2cm,落差2cm→3cmになっていた. 地殻変動?地震動によるものか? 他の断層(阿古地区も含む)は変化なし.これらの都道上の断層は 本日の調査後,補修工事が行われた(観測班了承済み) その他の作業 GPS観測維持(木股,奥田,宮島) 広帯域地震計設置(及川,大湊) 電磁気観測点維持(笹井) 災害対策本部付(松島) 12:11 神津島近海地震M5.2 震源域は明らかに三宅沖と離れており, 直接関係はないと判断. 13:02 三宅島近海地震M5.3 一連の震源域の北側.最大マグニチュードとなる. 13:30 海上探査調査予定(金子,気象庁石川氏) 14:20 石原東京都知事,対策本部に来所 15:30 三宅島近海M5.3 N34:07.8' E139:21.1' H=20km 6月30日〜7月1日震研青木陽介 荷物運び&GPS測量手伝い来島予定 7月1日〜震研大久保,古谷,北大前川 重力測定で来島予定 及川・大湊広帯域地震計設置作業(阿古火葬場,笠地観音上,伊ケ谷) 17:00 坂上から連絡.東京都港湾局第4離島港湾工事事務所(阿古) の車庫に短期間(3日間程度)強震計を設置したいとの依頼. 三宅支庁に避難していた西谷工事事務所長に松島が交渉し 使用を快諾いただく. 美茂井,伊ケ谷消防分団*,阿古(東京都港湾局), 新澪池,坪田中* 18:00 第3回災害対策会議(出席:松島・川辺) 気象庁から地震活動の報告のあと,予知連資料を使って 補足説明(震源域の海底深度から考えて,海底噴火の可能性は低い, 地殻変動はごくわずかながら継続している) 対策会議では,阿古・伊ケ谷地区に短時間の帰宅を決定 会議中予知連(伊豆部会)コメントが入り,内容について 松島が気象庁火山対策室に問い合わせをする.その際に 予知連会長が記者会見で「事実上の安全宣言」を述べた との連絡を受け,急きょ対策会議で避難地域を全面解除 ことを決定した. プロトン磁力計のデータ回収(神着,神着上)(笹井,上嶋,橋本) 本日の観測メンバー 笹井洋一(東京大学地震研究所地震予知研究推進センター助教授) 松島 健(九州大学大学院理学研究院附属地震火山観測研究センター助手) 及川 純(東京大学地震研究所火山噴火予知研究推進センター助手) 金子隆之(東京大学地震研究所火山噴火予知研究推進センター助手) 川辺禎久(通産省工業技術院地質調査所環境地質部火山地質研究室主任研究官) 坂上 実(東京大学地震研究所地震火山災害部門技術官) 高橋正義(東京大学地震研究所地震火山災害部門助手) 大湊隆雄(東京大学地震研究所火山噴火予知研究推進センター助手) 東海汽船ストレチア丸にて来島 木股文昭(名古屋大学大学院理学研究科附属地震火山研究観測センター助教授) 鈴木雄次郎(東大C.MC2) 宮島力雄(名古屋大学大学院理学研究科附属地震火山研究観測センター技官) 奥田 隆(名古屋大学大学院理学研究科附属地震火山研究観測センター技官) 宇都浩三(通産省工業技術院地質調査所地殻化学部同位体地学研究室室長) 海上保安庁YS11(気象庁手配)にて離島 上嶋 誠(東京大学研究所地震予知研究推進センター助手) 橋本武志(京都大学大学院理学研究科附属地球熱学研究施設火山研究センター助手) 小山悦郎(東京大学地震研究所火山噴火予知研究推進センター技官) 海上保安庁YS11(気象庁手配)にて来島