7月20日 (1)重力測定(及川,大湊,鬼沢) 地震研官用車使用. 地震があまりに多く測定不能.山頂駐車場と途中のGPS吸い上げを試みるが,山頂駐車 場では噴石に埋もれて,掘り起こしてもバッテリー以外確認できず.途中のヘアピン のGPSは無傷であるが,位置がやや北東側に移動している. (2)山頂部噴出物地形調査(中田,白尾,下司,田村,大湊) 調査中は気象庁現業と途中に配した学生をかいして密に連絡をとり,学生と調査隊( 中田,白尾,大湊)とはトランシーバー,および肉声で連絡し合う.噴石で木々がな ぎ倒されたため,駐車場跡から携帯電話がつながるようになった.駐車場噴石厚平均 30cm.火口西縁付近1-2m程度か.崩落が連続して起きている.特に有感地震の後は必ず 崩落. (3)鉢巻林道降灰調査(1班:中野,長井,万年)坪田側から火の山峠交差点まで. 最大厚32センチメータ.支庁のジープ使用. (4)鉢巻林道降灰調査(2班:中田,下司,田村)土佐林道交差点から牧場側へ.宿 の軽四をレンタ(5000円と高い) ***鉢巻林道降灰状況調査完了.噴火騒ぎで払えなかった「すずらん」宿泊費レン タカー代(地質班分)未納分を支払う.しばらくは営業する気がなさそうである. 7月21日 台風のため,ストレチア丸は八丈へ向かわず,三宅(阿古)でそのまま東京へ折り返 す.午前6時半の出港となったため急いで帰りの準備. 中野,万年,長井,下司,田村 離島. アジア航測千葉ら2名が合流. 支庁,村役場に土石流の発生可能性と予想地域について再度説明. 釜の尻の地形調査とサタドー岬付近の降灰調査. 支庁に山頂調査のビデオを渡す. 長井からファクスで送られてきた降灰調査結果を支庁,警察,役場に渡し説明. 東海汽船が順調にくれば,22日中田離島の予定.支庁から借りているジープや長靴を 掃除して返し,調査道具の一部を倉庫か支庁の相談室に置いておく予定. 地物班:三宮GPSデータ回収.明日は地獄谷を予定. (観測情報) 周回道路は全て通行可能.鉢巻道路は防災科研の坪田の先の未舗装部から三宮を経て 牧場へ至る途中まで通行不可.火の山峠の上も通行不可.降灰とそれによる倒木のた め. 雄山登山道口,周回道路,鉢巻林道,山頂駐車場の途中にそれぞれゲートがある.最 後のゲートは鍵が必要.これらの道路や鉢巻道路を含んでそれより上の調査は,警察 に毎朝届け出て,「許可証」を発行してもらう必要がある.許可証は毎日終了後に返 却する.この手続き以外には入域については特に問題ない.