地質グループ現地報告
8月10日(木)
(1)航空機による火口の調査.中田,潟山(気象庁)
気象庁要請の海上保安庁SAABにより三宅島調査.11時半から14時半.三宅島上空12
時過ぎから14時前まで.
着陸して,現地で千葉(アジア航測)採取の火山灰試料の受け取りを試みるが,三
宅島空港降灰のため,着陸できず.伊豆大島に着陸して,ヘリ乗り換え三宅着陸も試
みるが,機体の手配できず断念.試料は千葉が東海汽船に乗ったフジの田島さんに依
頼.下司が夜竹芝に受け取りに行く.
以下はヘリ観察の結果.
・12時過ぎに水蒸気を主とする噴煙が途切れ途切れに上がる.
・降灰は三宅島空港南側から島下までの範囲.
・火口近辺では火口を取り巻くように広く分布.
・爆発孔は径50mほどで,ボウル状の陥没火口の底,南東側に開口.そこから灰混じり
のモクモク噴煙を断続的に吹き上げる.
・火口の底および東壁には厚く噴出物が堆積している.北東から東壁には大量に吹付
けたように堆積.爆発孔周辺にも厚く(恐らく数10m以上)堆積物があり,最上部は
内側に崩れかけている.爆発孔周囲には明瞭なコーンができていない.周囲には巨大
なブロックが点在している.堆積物は白っぽい灰色で,北東側では黒っぽく見える(
ぬれているためらしい).
・陥没火口北壁では灰が付着後,新たに崩壊した跡がある.
・陥没火口の大きさは8月4-5日時点よりやや拡大しているが大きくは変わらない.
8月11日(金)
地質グループ三宅島三池港,朝,到着.
中田,金子,長井,宮城(地調),大野(日大).
8月10日噴出物調査の予定.
レンタカーと,昨日,東京へ返送予定であったカルディナが噴火で荷積みできなか
った分をキャンセルして使用する予定.