8月20日 東海汽船で,中田,金子,嶋野,森(気象庁) 錆ヶ浜着. 8月18日噴出物の調査. ・到着のまま,坪田地区の噴石調査を行う. ・朝食後,昨日から来島の地質調査所グループ(高田,伊藤)と合流し,阿古の北の 噴出物調査の打ち合わせ.昨日よりやや厚みが減っている. ・その後,2グループに分かれ,それぞれ,南海岸(高田,伊藤,嶋野)と鉢巻林道東 側(中田,金子,森)の調査を行う.後者は,警察への届出の後,測候所に気象デー タをもらいに行った後,大久保浜,伊ヶ谷の噴石調査を行い,雄山林道へ. ・5cm以上の大きさの噴石は,特に方向性がなく,火口から約3〜3.5kmの範囲まで飛ん でいるようである.火口から2km程度では噴石径は50cm以上となる. ・鉢巻林道の堆積物が厚いところで約20cmである.陥没火口の西火口縁で堆積物が厚 く,1mを越すと思われる.山頂1観測点付近は道路が埋まって,スキーのゲレンデの ようになっている.カーブマリーすら七島展望台から見えない.この付近には数m近い 噴石も飛んできている. ・手島牧場では直径0.5〜1m以上の噴石がじゅうたん爆撃のように落下しており,牛舎 などは崩壊している.牛が逃げ出し,レストハウス付近で水を探している. ・サージが流れ下った証拠は認められない.陥没火口の縁でも埋もれていない樹木は 直立.手島牧場付近の樹木の葉は,噴石でずたずたであるが,一切焦げていない.家 屋も崩壊しているだけでこげているなどの様子は認められなかった. ・噴石には,マグマっぽい「おこし」状(カリフラワー?)のスコリアが非常に目立 つ.村営牧場付近で大きいもので長径30cm.ふもとの噴石でもこの相似形の小さいも のが多い(3分の2以上).ただし,直径4mまでのクレーターを作っている噴石は古 い溶岩. ・噴石を昼便東海汽船で離島した及川,鬼沢に託した.昨日の8・18火山灰の解析に加 えて,この噴石で新たな見解が得られるものと考えられる. ・調査後,測候所,支庁,村役場,警察に結果(特に,噴石の飛来範囲と降灰状況) を連絡し,同程度の噴火が合った場合に噴石の到達範囲と泥流の発生についてのコメ ントを述べた. ・夕食後,噴石と火山灰のコンタマップを作成した.明朝,到着の長井君に清書とプ リントアウトを依頼し,支庁などへ届ける予定である. ・明朝,予知連出席のため中田,森は海上保安庁のヘリで離島の予定であるが?