2010年2月27日 沖縄本島近海の地震

ウェブサイト立ち上げ: 2010年2月27日

2010年2月27日午前5時31分ごろ,沖縄本島近海でマグニチュード7.0(USGSによる)の地震が発生しました.この地震により,沖縄県糸満市で震度5弱,九州地方から沖縄県にかけて震度1~4を観測しました.また,南城市安座で10cmの津波か観測されました.

USGSによると,震源は北緯25.902°,東経128.417°,深さ22km,マグニチュード7.0 となっています.この地震に関する速報をお知らせいたします.

(アウトリーチ推進室)


テクトニクス背景

今回の地震は,フィリピン海プレートのユーラシアプレートに対する沈み込みに伴って起きた.フィリピン海プレートはこの付近では年間6cmほどの速度でユーラシアプレートの下へ西北西方向に沈み込んでおり,琉球トラフを形成している.

1997年から2010年2月25日までの震源分布に今回の地震の震源(赤星)をプロットしたもの.(震源カタログには気象庁一元化データを使用.)図はクリックで拡大.

震源メカニズムが断層の横ずれ運動を示していることを考えると,プレート境界地震ではなく,プレート内地震であると考えられるが,暫定解では震源深さに不確定性がある(USGS; 22km,気象庁;10km,など)ため,震源断層がユーラシアプレート内あるいはフィリピン海プレート内のいずれにあるのかはさらに調査が必要.(ユーラシアプレート内であった場合は「プレート内地震」,フィリピン海プレート内だった場合は「スラブ内地震」と記す.「スラブ」とは沈み込んだ海洋プレートの名称であるため,大陸塊であるユーラシアプレートには適用しない.)


W-phase monitoring によるGRiD MTの解析結果

詳細は上の図をクリックしてください.

(鶴岡 弘 助教)


J-arrayで観測された地震波形

こちらから.(クリックで波形のページへ)

新J-array地震波形データベースは,日本列島の高感度地震観測網を大アレーに見立て, 世界各地で発生している大地震の地震波をオンライン・リアルタイムで収集し,データベース化したものです. 現在,全国の大学と気象庁の約400近い観測点の3成分の地震計の波形データが地上高速ネットワークを通じて収集されています. 地震波形データは,全て20HzサンプリングのJ-anay標準波形データに変換して保存されています.

(地震予知情報センター)


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