1999.7.9

Ｎｏ．１１０１

（１）実施機関名

九州大学大学院理学研究科

 

（２）新建議の項目 （数字の項目まで）

１．地震発生に至る地殻活動解明のための観測研究の推進

(１) 定常的な広域地殻活動

 

(a) 課題名

九州−琉球弧の背弧域の地殻活動の解明

 

(b) 関連する新建議の他の項目 (新建議のカタカナの項目まで)

１．（１）ア・ウ，　２．（１）イ・オ

 

(c) 平成11年度の到達目標

沖縄トラフ北部において，自然地震観測と人工地震探査を実施する．

 

(d) 平成11年度実施計画の概要（実施済みのものを含む）

4月末〜6月まで，東シナ海の男女海盆に16台の自己浮上型海底地震計を設置し，当該地域の地震活動を調査した．鹿児島大学理学部，北海道大学理学研究科，東北大学理学研究科，東京大学地震研究所との共同研究．

参加人数は約20名．予算（九大分のみ）は，附属施設経費（運営費）や科研費などから支出した．

9月〜10月には，上記海域を含む沖縄トラフ北部において人工地震等を　　用いた構造探査を実施する予定である．東京大学地震研究所，東北大学　　理学研究科，東京大学海洋研究所，鹿児島大学理学部との共同研究．なお，人工地震探査は，科研費「九州西方における非島弧的マントルアップ　　ウェリング構造の検証」（代表：鈴木貞臣，22,700千円）による．

参加人数は約30名程度．

また，昨年度に開発した離島地震観測システムによる男女群島での試験観測を継続し，同システムを改良して海域（離島）観測を軌道に乗せる．予算は，事業費が約100万円．

 

(e) 全体計画のうちの平成11年度の計画の位置づけ

平成11年度は，背弧海域の観測研究に着手する．平成12年度以降，自己浮上型海底地震計の整備や元KDDの日中海底ケーブルを利用した常時海底地震観測の実現を目指すとともに，日韓共同観測も実施して，背弧の地殻活動を明らかにする．また，アムールプレートの存在とその境界を検証し，日本列島の西端の境界条件を明らかにする．

平成11年度の観測により，男女海盆の微小地震活動を精度良く把握できるほか，北部沖縄トラフ中軸の地殻構造（速度構造や地殻の厚さ）およびPn速度が明らかになるものと期待される．

　　

(f) この課題の実施担当連絡者

　  鈴木貞臣     電話：092-642-2678，FAX：092-642-2685

　　　　　　　　　　　  E-Mail: suzuki@geo.kyushu-u.ac.jp