地殻活動監視システム


*地殻活動監視システム

 監視観測の実施は大学以外の関係機関が主体となりますが,大学は新たな手法の開発や観測の精密化等で,監視システムの高度化に貢献できると考えます.また,地殻活動予測システム構築のためには,観測データの有効活用が不可欠であることから,データ流通のあり方についても積極的に提言を行うべきと考えます.

(1) 地殻活動モニタリングシステム高度化のための観測手法の開発

東海及びその周辺地域の地下水観測点において,非揚水型の溶存ガス測定装置を新たに設置して試験観測を実施する.新システムでは,多成分ガス測定と自然水位・精密水温測定との両立が可能となるため,地下水変化の統一的解釈が可能になる.

(2)データ流通のあり方についての検討

 「地殻活動監視システム」計画推進部会が中心となって,関係各機関の協力を得ながら,基盤的調査観測に代表されるような「広域地殻活動モニタリング」に関するデータ流通について主に検討する.平成11年度は,データ流通の現状把握と問題点の整理を行う.