(1)課題番号:0401

(2)実施機関名:弘前大学理工学部

(3)建議の項目:1.(1) 定常的な広域地殻活動

(4) 課題名:青森県東方沖におけるプレート間カップリングの空間分布の把握

(5)関連する建議の他の項目:(1) ア,(2) ア

(6) 平成11年度の成果の概要

計画の広帯域アレイ観測装置の導入は認められなかったので,科学研究費補助金によって下北半島で実施している広帯域地震観測データを使って,上記課題に取り組むこととした.具体的には,周期数秒以上の低周波領域でのセンブランス解析の安定性やノイズレベルを調べ,プレート境界でのスローイベントの検出可能性を検討することを実施計画とした.

広帯域地震観測は6月から11月の期間に実施し,良好な記録を得ることができた.観測で得た連続記録から任意の部分の切り出し,フォーマット変換,センブランス解析とそれに関連するソフトウェアなど,解析に必要なパーツの開発はほぼ終了した.しかし,上記の観測自体が別目的でありその処理・解析を優先させたので,センブランス解析から所期の目的を達成するには至らなかった.

 一方,科学技術庁の交付金による青森県地震観測システムが稼働し始めたことに伴い,このデータを上記課題のためにも活用すべく,新システムと既存システムのデータの一括処理を実現した.

(7)平成11年度の成果に関連の深いもので、平成11年度に公表された成果

(8) 平成11年度に達成された成果の、全体計画の中での位置づけ

 11年度計画は広帯域アレイ観測のフィージビリティ・スタディとする位置づけなので,達成できなかった点は12年度早期に実施し,12年度以降の計画の見直しに活かす.また, 11年度に稼働し始めた青森県地震観測システムの高感度地震計・加速度計のデータは,12年度以降に予定の「プレート境界で短周期波を強く放射する領域の推定」に活用する.

(9) この課題の実施担当連絡者

氏名:小菅正裕

電話:0172-39-3652

FAX:0172-34-5325

E-mail:mkos@cc.hirosaki-u.ac.jp