(1) 課題番号:0102 地質学的手法による古津波調査
(2) 実施機関名:東京大学地震研究所、北海道大学理学部、高知大学理学部
(3) 実施課題名:地質学的手法による古津波調査
(4)
(4-1) 1.「定常的な広域地殻活動」
−3.地震発生の繰り返しの規則性と複雑性の解明、
地質学的手法による古津波調査
(5-1,2) 平成12年度実施計画の概要
a.北海道十勝海岸崖上に堆積した先史地震津波の痕跡調査
b.紀伊半島南東海岸の5個の潟湖の湖底堆積物の津波痕跡調査
(5-3) 平成12年実施計画の概要
a.北海道十勝海岸の厚内、音更海岸の崖上に縞状に堆積する津波痕跡について調査し、津波の発生年代をC14法、堆積火山灰層の層序などによって推定する。
b.三重県紀伊長島町諏訪池、海野池、海山町船越池、大白池、尾鷲市大池、の5個の沿岸潟湖の湖底に直径20cm、長さ3m、肉厚3mmのアルミパイプを1潟湖あたり数点に打ち込み、湖底堆積物を採取し、津波痕跡を示す堆積物を調査し、C14法によりその年代を推定する。
(5-4) 平成12年度の到達目標
b.熊野海岸のこれらの潟湖は、周辺住民により、「宝永(1707年)、安政(1854年)の津波は入ったが、昭和東南海(1944年)の津波は入っていない」などの証言が多数あり、伝承史料との対応のついた津波痕跡と、先史時代にわたる「規模の大きい東海地震」の存在が洩れなく判明する可能性がある。これらの潟湖はすべて内陸河川流入のない潟湖であるため、洪水の影響はほとんど受けていないと予測される。ことに、諏訪池と尾鷲市大池は人家集落から隔絶した位置にあるため、人工的な改変を全く受けていない潟湖である。このため、欠落のない、良好な津波痕跡が得られることが期待される。
(5-5) 共同研究
a.は北海道大学と東京大学の、b.は高知大学と東京大学地震研究所、および京都大学防災研究所巨大災害研究センターの共同研究で、参加人数は7人。なお、三重県庁の好意的はな支援を受けている。
(6) 実施担当連絡者
a.は平川一臣 電話 0011-716-2111内線2210、Fax 011-747-9780
hkazu@ees.hokudai.ac.jp
b.は都司嘉宣 内線25724、Fax 5689-7265
tsuji@eri.u-tokyo.ac.jp