(1) 課題番号:0211
(2) 実施機関名:京都大学防災研究所
(3) 実施課題名:「地殻変動データ交換装置」
(4) 本課題の5ヵ年計画の概要
(4-1) 「地震予知のための新たな観測研究計画の推進について」(以下、建議)の項目):
III、2.地殻活動モニタリングシステム高度化のための観測研究の推進
(1)広域地殻活動モニタリングシステムの整備
(4-2) 関連する「建議」の項目:
2−(1) ア 1−(2)ア、(3)イ
(4-3) 「5ヵ年計画全体としてのこの研究課題の概要と到達目標」に対する到達した成果:(「12年度計画で述べた「期待される成果と地震発生予測におけるその意味」に対する成果を明示する」概要:
地殻変動連続観測データの一元化に必要なデータ交換システムの構築。
総合観測線各観測点の擾乱特性、S/N比などの評価を行ない、データ一元化を図る。
地殻変動連続観測データは、地震計、測地手段両者の中間の周波数の現象、特に地震前後のひずみ・傾斜変化の実測データを提供する。さらに直流成分までを記録しており、下記(5-2)の各項目に対し、場合によっては測地データなどと合わせて適当な同化を施すなどの手続きを経て、シミュレーションやインバージョンのための原データ群の一部を構成することで、地震予知研究の基礎データとして欠かせないものである。
成果: 予算が認められていないが、部内措置で、テレメータ装置の老朽化が進む観測点を、現地のデータロガー内のデータをダイアルアップでバルク転送する方式で、チャンネル数を減らして更新する。また、データベースの作成を目指す。
鳥取県西部地震の際には、近畿、中部、九州の多くの観測点でco-seismicなステップが観測された。
(5) 平成12年度実施計画の概要(以下の質問に答える)
(5-1) 「平成12年度全体計画骨子の補足説明 3.具体的な課題提案の背景」のどの項目を実施するのか:
主たる項目:特定の項目の実施には該当しない
関連する項目:本計画の推進により下記各項目に対するデータを提供することができる
(1)広域応力場の形成メカニズム
(1)-2-2
日本列島の西側の境界条件
(2)プレート境界におけるカップリングの時空間変化
(2)-1.プレート境界地震の予測
(3)内陸活断層周辺における不均質な応力・歪場の成因
(3)-2.内陸の歪集中帯の変形様式
(3)-2-2.変形特性の空間分布
(4)地震発生に対する地殻流体の役割
(4)-3-2
上部地殻
(5-2) 平成12年度項目別実施計画のどの項目を実施するのか(複数の項目に関係している場合は、主たる項目と、関連した項目に分けて記入する):
予算が認められていないが、部内措置で実施した項目を示す。
5.「地殻活動監視システム」
(1).地殻活動モニタリングシステムの整備
(5-3) 平成12年度
実施計画の概要:
連続観測点データのダイアルアップ収録システムの構築。
データ・観測点評価方式の策定。
(5-4) 5カ年計画のうちの平成12年度の計画の位置づけと平成12年度の到達成果:
対気象庁とのデータ交換による一元化に関しては、本年度までは予算化されず具体化していない。しかし、本計画につながるデータ転送である各観測所−宇治センター間のテレメータ装置が老朽化しているので、12年度は、内部措置で現地のデータロガー内のデータをダイアルアップでバルク転送する方式で、一部観測所についてチャンネル数を減らして更新した。データの評価については、従来からの研究の延長として進め、これも内部措置による計算機の導入でデータベース作成の準備を進めた。
(5-5) 共同研究の有無:なし
(5-6) 平成12年度の成果に関連の深いもので、平成12年度に公表された成果
(出版された論文、学会大会等での発表、会議報告等を科研費の申請書に倣って書く「著者名、論文名、学協会誌名、巻(号)、最初と最後のページ、発表年(西暦)、著者名が多数にわたる場合は、主な著者を数名記入し以下を省略」)
京都大学防災研究所,近畿−北陸および近畿−山陰地殻活動総合観測線における連続観測結果(1999年11月〜2000年10月),地震予知連絡会会報第65号,pp.492-497,2001,
京都大学防災研究所,鳥取県西部地震に伴って伸縮計で観測された歪ステップ,地震予知連絡会会報第65号,pp.623-327,2001,
(6) この課題の実施担当連絡者(氏名、電話、FAX, e-mail)
大谷文夫
0774-38-4228
ohya@rcep.dpri.kyoto-u.ac.jp