2001.6.22修正

京都大学防災研究所

 

No.0202

(1)実施機関名 京都大学防災研究所

(2)実施内容

 (a)新建議の項目 (1)  定常的な広域地殻活動1(1)

 (b) 課題名 地殻不均質構造の評価と大地震発生のモデリング

 (c) 関連する新建議の他の項目 1, (1)ア,イ,ウ

 (d) 平成13年度の到達目標

 ・全国大学合同観測による西南日本の自然地震探査

 ・全国大学合同観測による断層周辺比抵抗構造調査

 ・地震活動の定量的評価方法の検討および構造との関連を調査

 ・不均質構造と大地震発生についてのモデル化と妥当性の検討  

 (e) 平成13年度実施計画の概要

 ・全国の大学の合同観測によって,自然地震及び電気磁気的手法によって,島孤地殻の基本的な構造を精査し,地震発生との関連を調査する。平成11ᬢ13年は北海道日高衝突帯の調査を実施したので,これらのデータを解析する。また,13年度は北海道でのテレメータ自然地震観測を終了し,西南日本での合同観測を開始する。

 ・全国合同観測として,鳥取県西部地震の震源域から四国・中国にかけての自然地震の大規模群列観測実施する。

      電気磁気探査を実施し断層付近の比抵抗構造を調査する。

      2000年鳥取県西部地震の震源域で実施した稠密余震観測データの解析を行う。

 ・地震活動の定量的評価の方法を検討し,地下構造,地震発生過程との関連を調査する。

(f) 全体計画のうちの平成13年度の計画の位置づけ。

 地殻・上部マントルの不均質構造の調査により,地震発生過程との関連を調査する。全国の合同観測を実施し,稠密観測を実施するとともに,特徴的な地域にやや長期間観測網を設置して,構造調査を行う。平成12-13年度の北海道における調査,平成9-12年度における東北地域の調査に対し,平成13年度からは西南日本の調査を始める。フィリピン海プレートの構造と,内陸で発生する大地震地域の構造をターゲットにする。これまでの調査結果と比較することによって,日本列島の基本的な構造が求められることを期待する。また,東北日本と西南日本の相違は,発生する巨大地震の性質の相違ともなるので,不均質構造の相違と地震発生過程の相違について比較検討を行う。さらに,2000年鳥取県西部地震の調査を実施したが,このデータ解析を実施して,内陸地震の発生過程と地下構造の関連を調査する。計画は14-15年度に継続予定である。地域的な研究は自然地震を用いる構造調査を重視し,これによって人工地震によって得られた構造を線から面へ拡張することを試みる。

 (g) この課題の実施担当連絡者
氏名:伊藤 潔、電話&FAX: 0774-38-4231、
e-mail:ito@rcep.dpri.kyoto-u.ac.jp