1999.11.25 |
No.0907 (1) 実地機関名 名古屋大学理学研究科付属地震火山観測研究センター (京都大学防災研究所等との共同研究) (2)新建議の項目 1,(3)直前過程における地殻活動 (a)課題名 南アフリカ金鉱山における地震予知の半制御実験 (b)関連する新建議の項目 1−(3)ーア,イ,ウ,;3−(2)−ウ (c)平成13年度の到達目標 南アフリカ国ヨハネスブルグ近郊の金鉱山深さ約3000mの坑道内部に設置した地震・地 殻変動観測点の整備により総合的観測システムを確立し,鉱山地震発生のモデリング と大地震(鉱山地震としての)発生との関連についての研究を進める. (d)平成13年度の実施計画の概要 日本側から南ア金鉱山を訪問し,地震観測点の整備:地震計および地殻変動観測点の 保守・整備・点検と研究を進める. ・掘削計画に従い、観測点の新設、移転等を実施する。 ・南ア鉱山および南ア共同研究者との保守管理・データ収録・データ1次処理につい ての討議・検討。 ・鉱山地震発生のモデリングと大地震(鉱山地震としての)発生との関連についての 研究 (e)全体計画のうちの平成13年度の計画の位置づけ 本研究は、鉱山地震学として地震学の知識や手法を応用し,基礎研究を行う分野だ が,防災の観点や岩盤内の応力状態や破壊の発生の過程の研究,リアルタイム地震学 など地震予知計画と共通点は多い.そこで,従来の科学研究費や民間奨学金によるサ ポートを基礎にして、新しい研究発展のために、3年間を見通した計画を実施する。 1)南アフリカ国ヨハネスブルグ近郊の金鉱山深さ約3000mの坑道内部に、総合的観 測システムを地震多発地点近傍の観測点を整備する。 2)南アグループと共同で、鉱山地震の観測(高ダイナミックレンジ、高サンプリン グの観測により、前震の震源分布、卓越周波数などの波形特性、本震の破壊過程、余 震分布、地震波速度、減衰、S波スプリッティングなどの研究を行う。 3)地殻変動、電磁気、地球化学、精密弾性波観測、応力測定などを実施する。 4)地震を観測・データ収録を通し、地震の準備過程、震源核形成過程とその規模依 存性を解明する。 5)良好な観測環境を得るための保守管理を南ア研究者と共同で綿密に立てる。 6)広く国際研究として発展させるため、必要があるので、この方面で南アフリカに 近い経験と能力を持つカナダ、イギリス、ポーランドなどと研究打ち合わせを行う。 とくに,この年度では, ・3次元に展開した地震計群によるリアルタイム地震学の実践 ・地震パラメータより推定される見かけ地震体積と歪み計の対応が良いこと、大きなS 波偏向異方性、極微小地震のスケーリング則などの高度化を図る. 共同研究機関・研究者(名大関係者は除く) 防災科学技術研究所 飯尾能久 震源極近傍観測計画 地質調査所環境地質部 長 秋雄 南ア金鉱山の掘削と地震 佐藤隆司 破壊形成過程 東京大学地震研究所 石井 紘 地殻変動観測と地震活動との相関 立命館大学理工学部 小笠原宏 比抵抗観測からみた地震の発生過程 日本側協力者はほか10名 ISS International Dr Alexi Mendecki Quantitative seismology and rockmass stability Witwatersrand Univ. Rod Green Mining in a deep gold mine,rock mechanics 他多数 (f)この課題の実施担当連絡者 氏名 藤井直之 電話:052-789-3035、FAX:052-789-3047 fujii@seis.nagoya-u.ac.jp |